ファイナル進出を目指すトヨタ自動車のモンデーロHCが手応え「選手たちは自身が成長していることを実感している」

トヨタ自動車のルーカス・モンデーロHCは選手の成長に手応えを感じている [写真]=W LEAGUE

  3月14日、第22回Wリーグ プレーオフセミファイナルが代々木第2体育館でスタート。第1試合には、西地区1位のトヨタ自動車アンテロープスと東地区2位の富士通レッドウェーブが対戦した。

 立ち上がりこそ拮抗した展開となるが、次第にトヨタ自動車がペースをつかんでいった。スタッツを振り返れば、特にリバウンドで圧倒。前半だけで富士通の13本に対して30本のリバウンドを奪い、しかもオフェンスリバウンドが12本とゲームを掌握する大きなファクターとなった。

 後半、富士通は町田瑠唯の3ポイントシュートで追い上げを図るも、トヨタ自動車は前半の貯金を生かした試合運びで、セミファイナル第1戦を制した。

 試合後の記者会見、両ヘッドコーチの表情は対象的だった。勝利したトヨタ自動車のルーカス・モンデーロHCは「予定していたプランが遂行できた。前半は(富士通の)3ポイントシュートをアグレッシブに守るように指示。ローテーションもしっかりできたと思う」と分析。対する富士通のBTテーブスHCは「富士通のファンに申し訳ない気持ちだ。特に試合の出だしで自分たちのリズムをつかめなかった」とほぞを噛んだ。

 昨年の皇后杯ではENEOSサンフラワーズに悔しい逆転負けを喫したが、それでもモンデーロHCは選手たちの成長ぶりに手応えを感じている。「自分が合流して2シーズン目を迎え、選手たちと一緒に練習してきた。選手たちは自身が成長していることを実感していると思うし、自信を持てるようになっている。今日の試合も、選手たちはエナジーやプレーでそれを見せてくれている。とても良かったと思う」。

 それでも反省は欠かさない。「うちはリスクを取るようなプレーをすることが多いが、ターンオーバー16個は多すぎるので、それは減らしていきたいと思う。そのためにも富士通にプレッシャーを掛けられているときには、もう少しボールを素早く出さないと。明日はもう一度リセットして頑張っていきたい」と第2戦を見据えた。

「自分が出る時間帯にルーカスHCから言われているのは『コートの中で休まない』こと。それを実践できたと思います」とトヨタ自動車の山本麻衣 [写真]=W LEAGUE


 スペイン代表のヘッドコーチも務めるモンデーロHCは就任の際、3年計画でリーグと皇后杯優勝の2冠達成を目標に掲げた。2年目にはそのどちらかを制したいとも語っていただけに、リーグにかける思いはひとしおだろう。注目の第2戦は3月15日16時ティップオフだ。
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