今シーズンからシカゴ・ブルズに移籍してきたザック・ラヴィーン(元ミネソタ・ティンバーウルブズ)がアディダスと4年3500万ドル(約40億円)の契約を結んだ。また、今回の契約には、彼がオールスターレベルに達した場合、彼に対して報酬を与えるインセンティブが含まれているようだ。
現在アディダスは、ロケッツのジェームズ・ハーデン、ブレイザーズのデイミアン・リラード、そしてキャバリアーズのデリック・ローズ、3選手のシグニチャーシューズを展開。また、ラヴィーンと同期入団のアンドリュー・ウィギンズ、ジョエル・エンビード、その翌年2015組のクリスタプス・ポルジンギス、ケリー・ウーブレ、そして昨年デビューしたブランドン・イングラム、ジェイレン・ブラウンなど、既に主力として活躍する若手と契約を結んでいる。
ラヴィーンは現在22歳で、NBAデビュー以来3シーズンの間、NIKEのシューズを着用しており、NIKEは彼とマッチする権利を保持していたが、アディダスの提案が提示されたとき、その権利を放棄したようだ。今回の契約について、「自分のキャリアが広がり続けている中で、一緒に成長するパートナーを探していた。アディダスは、私がブランドの顔になれるチャンスがあることを納得させてくれた」と現地メディア『ESPN』に対して語った。今季で4年目を迎えるラヴィーンは、昨季2月3日のデトロイト・ピストンズ戦で左膝前十字靭帯を断裂。その影響で、今季は、まだ1試合もプレーできていない。本人は、コンタクトありへの準備ができていると考えているそうだが、ブルズが設けた復帰へのタイムラインにこだわるつもりでもあるようだ。本人が語っているように、術後の経過は順調なようで、最近では左ひざの痛みや症状はなく、予定より早い11月下旬に復帰できると報じられた。
ただ、今夏にエースであったジミー・バトラーやベテランのドウェイン・ウェイドを放出した再建モードのブルズがどのような判断を下すかは未定。来年のドラフトの3位以内を狙うのであれば、活躍が期待できるラヴィーンを無理には起用しないだろう。
文=中野知馬