11月17日(現地時間16日)にトーキング・スティック・リゾート・アリーナで行われたフェニックス・サンズvsヒューストン・ロケッツで、ロケッツの司令塔、クリス・ポールが復帰した。ポールは、プレシーズンマッチのメンフィス・グリズリーズ戦で左ひざを痛め、10月18日(同17日)の開幕戦に出場して以降は欠場となっていた。
ポールは試合開始1分14秒の場面に3ポイントファウルを受け、フリースローで復帰後初得点を記録。約5分間で一旦ベンチに下がったもの、その間だけで5得点2アシスト1リバウンド1スティールに加え、数字には残らないがキレのあるクロスオーバーやヨーヨードリブルをみせた。同クォーター残り2分54秒に再びコートに戻るとすぐに相手のボールをスティールしたと思えば、立て続けに2アシスト。終了間際には3ポイントを沈め、現地メディア『TNT』の実況ケビン・ハーラン氏も思わず「Welcome Back Chris Paul!!(おかえりなさい、ポール!!)」と大声を上げていた。
ポールはこの試合をとおして、約20分間という出場制限の中で3ポイント2本を含む11得点10アシストの“ダブルダブル”に加え、4リバウンド2スティールを記録。チームもこの日は絶好調で、ジェームズ・ハーデンの48得点、ライアン・アンダーソンの24得点を筆頭に計7選手が2ケタ得点を記録し、142-116でサンズを圧倒した。
対するサンズは、エリック・ブレッドソー(現ミルウォーキー・バックス)とのトレードでチームに加入したグレッグ・モンローが20得点11リバウンドの“ダブルダブル”、元ロケッツのトロイ・ダニエルズが23得点、デビン・ブッカーが18得点を記録するも、ウェスタン・カンファレンス2位(同15日時点)の壁を崩すことはできなかった。
今季からチームに加入し約1カ月離脱していたこともあり、チームメートとの連携が懸念されていたポールだが、ベンチからチームの状況を見届けていたことで自らがどのようなプレーをすべきなのかを見極め、この試合ではそれを実行しているように感じた。
殿堂入りが確実と思われるリーグトップの司令塔が、ロケッツの勢いを加速させられるか注目が集まる。
文=中野知馬