2018.05.18
ヒューストン・ロケッツのエリック・ゴードンが絶好調だ。今季開幕戦のゴールデンステート・ウォリアーズ戦で24得点を挙げてロケッツの勝利につなげると、6試合をプレーした時点で1試合平均24.8得点。開幕戦以降、クリス・ポールを故障で欠きながら好スタートを切るロケッツの立役者となっている。
10月26日(現地時間25日)のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦では、劇的なブザービーターの3ポイントシュートでロケッツを勝利に導いた。興奮したチームメートと次々にハグをし、駆け寄ったポールとハンドシェークしハグをした。
そんなポールとの関係についてゴードンは、「あれ以来、僕らはそれぞれ成長し、今こうして一緒にいる」と話す。「あれ以来」とは、2011年12月。ロックアウトで開始が遅れたシーズンを前にニューオーリンズ・ホーネッツ(現ニューオーリンズ・ペリカンズ)とロサンゼルス・クリッパーズの間でトレードが成立し、ポールがクリッパーズへ、ゴードンがホーネッツへ移籍した。その前シーズンにブレイク・グリフィンが壮烈なNBAデビューを見せたクリッパーズは、ゴードンとグリフィンを中心にチームを形成していくかのように思われた。ところが、リーグ屈指のポイントガードであるポールを得たことで、クリッパーズファンは大いに盛りあがった。ファンだけではない。その日まで一緒にいたチームメートからも希望に胸を躍らせるコメントが続いた。
「あの時はタフだった。僕とブレイクとディアンドレ(ジョーダン)は、ともにクリッパーズでキャリアを始めた。彼らととてもいい時間を過ごしていたし、僕自身も年々向上できていた」とゴードンは振り返った。
ニューオーリンズでの5年間は故障に泣かされた。プレーオフに進出したのは1度だけ。一方のクリッパーズはプレーオフの常連となっていた。
そのゴードンにようやく転機が訪れたのはロケッツと契約した昨季だ。役割こそ先発からシックスマンに変わったが、ルーキー時以来最多の75試合に出場して1試合平均16.2得点とロケッツの飛躍に貢献し、シックスマン賞を受賞。オールスターでは3ポイントコンテストで優勝した。そして今季の開幕戦では、身長206センチのジョーダン・ベル超えのダンクまで決めて絶好調ぶりをアピールした。
「昨季はシーズンをとおしてプレーすることばかり考えていた。でも今季は自分の能力をもっと引きあげることに集中できている」とゴードン。「ポールは優勝したくてたまらない。その気持ちは僕も同じだ」と加えた。
互いを交換するトレードから7年目。それぞれ多くを乗り越えながらも頂点に届かないままここまで来た。
「今、僕らが焦点を置いているのは、そこ(優勝)だけだ」。ゴードンは厳しい眼差しで言った。
文=山脇明子
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