メンフィス・グリズリーズが、12月5日(現地時間4日)にフェデックス・フォーラムで行われたミネソタ・ティンバーウルブズとの試合に勝利し、11月12日(現地時間11日)から始まった連敗を11で止めた。
試合序盤からマルク・ガソルやタイリーク・エバンスを中心としたオフェンスで、僅差ではあるがリードを奪いながら試合を進め、第1クォーター終盤にはベンチ出場のマリオ・チャルマーズを起点としたファストブレイクを見せ29-26で終える。
第2クォーターに入ると、ウルブズのカール・アンソニー・タウンズとジャマール・クロフォードの3ポイントシュートが決まり同点に追いつかれるも、デヨンタ・デイビスのブロックショットからジャマイケル・グリーンのバスケットカウントや、ベンチプレイヤーの得点で流れを渡さないプレーで対抗。ウルブズもジミー・バトラーがコンスタントに得点を重ね、前半はグリズリーズが56-53と3点リードする形で折り返した。
しかし後半に入ると、前半のハイスコアな展開から一転し、両チームともディフェンシブな展開に。そんな中、第3クォーター残り7分22秒でリードを7点に広げられたウルブズは、第3クォーター残り4分7秒でついに逆転し、そこから一気にリードを5点に広げた。するとグリズリーズも引き下がることなく盛り返し、同クォーター終了間際にはデイビスのリバウンドからの得点で再逆転し最終クォーターへ。
第4クォーター序盤、グリーンからジェームズ・エニスへのアリウープが決まり、グリズリーズが勢いづくかと思われたが、クロフォードやバトラー、タイアス・ジョーンズが得点し、ウルブズが再びリード。そこから再度リードチェンジがあり、タウンズの逆転を狙ったショットやバトラーのラストショットなど、要所でウルブズのオフェンスを死守したグリズリーズが95-92で接戦に勝利。
約3週間ぶりの勝利に、グリズリーズの実況も「WE WON!!」と大興奮。そして選手、スタッフ陣も久しぶりの勝利にハグやハイタッチで祝福しあっていた。また、バトラーのラストショットが外れた直後に、両手を天に突き上げ、ガッツポーズを見せたガソルは、試合後のインタビューで「いままでのレギュラーシーズン中の試合で一番うれしい勝利だ」と膝に手をつき、疲労を見せながらも喜びを見せた姿は印象的だった。
グリズリーズはガソルがチームトップの21得点7リバウンド。さらにエバンスが16得点5リバウンド9アシスト、グリーンが14得点9リバウンドを記録。驚異的なスタッツを残した選手こそいなかったものの、チーム全体でつかみ取った勝利と言える。また、J.B.ビッカースタッフHC代行にとっても、グリズリーズを指揮してから初白星を飾った。
敗れたウルブズは、バトラーがゲームハイの30得点をあげるも、アンドリュー・ウィギンズが12得点、タウンズが7得点と、得点源が抑えられる形となり、通算成績を14勝11敗としウエスト6位とした。
エースであるマイク・コンリーをはじめ、複数の選手がケガにより戦線離脱したこともあり連敗が続き、11月29日(同28日)にはメンフィスという街にも愛されていたデイビッド・フィズデイルHCが解任されるなど、暗い話題の多かったチームにとっては久しぶりに明るい話題となったはず。現在8勝15敗と負け越しているグリズリーズが、持ち味である泥臭いスタイルで、今後巻き返すことが出来るかに注目したい。