【NBA】シクサーズの大物ルーキー、ベン・シモンズはレブロン以上の万能戦士?

新人シモンズの持つ万能性は、リーグ史上においても際立っている[写真]=Getty Images

 昨年のドラフト全体1位指名でフィラデルフィア・セブンティシクサーズに入団したベン・シモンズ。昨季は右足の骨折によりシーズン全休となったが、ルーキーシーズンとして迎えた今季、見事な活躍を見せている。

 208センチ104キロと恵まれた体格でポイントガードをこなすシモンズは、12月22日(現地時間21日)のラプターズ戦を終えて、NBAで30試合をプレー。4度の“トリプルダブル”を記録するなど、シモンズは平均36.5分に出場し、同17.3得点9.0リバウンド7.8アシスト2.0スティールという成績となっている。今季、リーグで平均17.0得点9.0リバウンド7.0アシスト以上を残しているのはシモンズのみと、ルーキーながらマルチな才能を発揮。

 そんなシモンズが最初の30試合終了時点で残した合計スタッツは、520得点269リバウンド234アシスト。『Elias Sports』によると、最初の30試合で合計500得点250リバウンド200アシスト以上を記録したことのある選手は、オスカー“ビッグO”ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか)だけだという。

 つまり、ルーキーシーズンの現時点においては、レブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)やマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)よりも、シモンズはオールラウンドな成績に限っていえば、上回るということになる。

 なお、ロバートソンはこの記録を達成した1960-61シーズンに、平均30.5得点10.1リバウンド9.7アシストというとてつもない記録を残している。そして61-62シーズンには、昨季ラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティ・サンダー)が記録するまで、NBA史上唯一となる“シーズン平均トリプルダブル(平均30.8得点12.5リバウンド11.4アシスト)”を達成した選手だった。

 ちなみに、レブロンとシモンズは同じ代理人(リッチ・ポール)ということもあり、関係は良好だという。先月、現地メディア『Sports Illustrated』はレブロンがシモンズについて語ったメッセージについて伝えている。「君は俺以上の選手になることができるチャンスがある。だが、順にステップを踏んでいかなければダメだ。このまましっかりと仕事をこなしていかなければならない」とレブロン。シモンズは「これも彼がすばらしい選手ということを表した一面さ。彼はすばらしい選手を欲しているんじゃないかな」と語っている。

レブロン(左)に匹敵する才能を持つシモンズ(右)。そのポテンシャルは計り知れない[写真]=Getty Images

 今後、このオーストラリア出身のルーキーはどこまで成長していくのか。現在21歳のシモンズは、選手生命を脅かすケガなどがなければ、少なくともあと10年はNBAで活躍できるだろう。今後もシモンズという男のプレーに注目したい。

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