昨季開幕前の時点で、NBAにおける1試合の最多3ポイントシュート試投数は49本だった。しかし、昨季と今季ここまでのわずか1シーズン半の間に状況は大きく変わった。
その最大の要因が、ヒューストン・ロケッツだ。昨季から今季の1月25日(現地時間24日)終了時点で、ロケッツは1試合50本以上の3ポイントシュートを放った試合が19試合もある。2016年12月17日(同16日)のニューオリンズ・ペリカンズ戦では、なんと61本もの3ポイントシュートを放っているのである。
また、1月25日(同24日)に行われたダラス・マーベリックス戦では、第1クォーターだけで10本の3ポイントシュートを決めた。現地メディア『EliasSports』によると、これは1クォーターにおけるチーム新記録(NBA記録は11本)となった。
#JamesHarden (25 PTS, 13 AST, 5 REB, 6 3PM) led the @HoustonRockets over the @dallasmavs to win their 6th straight contest!#Rockets pic.twitter.com/rFfH5GBWWY
— NBA (@NBA) January 25, 2018
『Basketball-Reference』のデータを見てみると、1シーズンにおけるチームの平均3ポイントシュート試投数のTOP3は、いずれも昨季生まれたものとなっている。1位はロケッツ(平均40.32本)、2位にはクリーブランド・キャバリアーズ(平均33.89本)、3位がボストン・セルティックス(平均33.44本)となっているのだが、ロケッツは今季、さらにその数字を伸ばしている。
1月25日(同24日)終了時点で平均43.3本、全体のフィールドゴールのうち、実に50.6パーセントの割合で長距離砲を放っていることになる。ちなみに成功数は平均15.8本で、両部門のトップに立っている。点数にすると、47.4点。50点近くを3ポイントシュートだけで稼いでいることがわかるだろう。
選手個人で見ても、3ポイントシュートの成功数におけるリーグトップ15に3選手もランクインしている。ジェームズ・ハーデンが162本で1位、エリック・ゴードンが140本で4位タイ、トレバー・アリーザが117本で13位タイである。そしてこの3人の合計成功数419本だけでも、4チームの合計成功数を上回るというのだから恐ろしい。
ハーデンに加えて、クリス・ポールが入ったことで、3ポイントシューターたちへの配球役が増え、ポール自らも3ポイントシュートを狙えるだけに、各チームがディフェンス面で苦労していることが容易に想像できる。
3ポイントシュートとリング下に特化したオフェンスをすることで勢力を強めているロケッツ。今後の戦いぶりもそうだが、今季のプレーオフで優勝でもしようものなら、3ポイントシュートはますます増えていくに違いない。