今季から新たに加わったハッスルスタッツ“ボックスアウト”
NBAには、得点やリバウンド、アシストといった主要項目のほかにも多くのスタッツが存在している。
例えば、どれだけマッチアップしている選手のショットをガードしていたか、ピック&ロールなどでスクリーンをかけた時にどれだけ成功していたか、ルーズボールをどれだけ奪うことができたか、といったスタッツがあり、選手やチームの特徴を多方面からチェックすることができるのである。
今回お届けするのは、今季から新たに加わったボックスアウトの回数。味方または相手チームの選手がショットを放った後、リバウンドを奪うべくリング下で相手より前にポジショニングすることをさす。これにより、優位にリバウンドを奪うことができるのである。
ここでは、ボックスアウトランキング上位5選手を紹介していきたい。なお、ここでは平均成功数からリストアップした。
※成績は2月16日(現地時間15日)終了時点
■1位:スティーブン・アダムズ(オクラホマシティ・サンダー)
平均11.5回、合計623回(リーグ1位)、平均出場時間32.4分
インサイドで存在感を発揮するサンダーの用心棒
213センチ115キロという、当たり負けしない強じんな肉体を持つ24歳。身体接触にめっぽう強く、インサイドにおける存在感は大きい。自身の平均リバウンドこそ9.1本ながら、ラッセル・ウェストブルック(平均9.4本)やカーメロ・アンソニー(平均5.9本)、ポール・ジョージ(平均5.4本)へリバウンドを奪うチャンスを提供している。
■2位:エネス・カンター(ニューヨーク・ニックス)
平均9.5回、合計521回(リーグ2位)、平均出場時間26.1分
自己ベストのリバウンド数の陰にボックスアウトあり
昨季までの約2シーズン半、アダムズとインサイドでコンビを組んでいたビッグマンで、どちらかというとオフェンス志向だった。しかし今季は自己ベストの平均10.7リバウンドを記録中。211センチ111キロの肉体を駆使してボックスアウトを成功していることが、その要因の1つ。
■3位:ディアンドレ・ジョーダン(ロサンゼルス・クリッパーズ)
平均8.8回、合計446回(リーグ7位)、平均出場時間32.2分
サイズと身体能力を兼備するディフェンシブ・ビッグマン
今季を含めて5シーズン連続で平均2ケタを超えるリバウンドを記録するディフェンシブ・ビッグマン。211センチ120キロという屈強な肉体に加え、高い身体能力を兼備しており、オフェンシブ・リバウンドからプットバックダンクを決めることも多い。
■4位:ロビン・ロペス(シカゴ・ブルズ)
平均8.7回、合計494回(リーグ3位)、平均出場時間27.7分
体を張った献身的なプレーでチームメートを活かす
ブルズのリング下で献身的な働きを見せるナイスガイ。213センチ115キロの体を存分に活かし、ボックスアウトを成功させている。自身の平均リバウンドは4.7本ながら、チームにはロペス以外に7選手が平均4リバウンド以上を挙げている。
■5位:マーチン・ゴータット(ワシントン・ウィザーズ)
平均8.6回、合計488回(リーグ4位)、平均出場時間26.3分
スクリーンとボックスアウトの両面で好成績を残す名脇役
211センチ108キロのビッグマンは、ここ5シーズン、ウィザーズの先発センターとして定着。チームメートにかけるスクリーンにも定評があり、ボックスアウトでもリーグ上位の成績を残す、トップレベルのロールプレーヤーと言えるだろう。
■注目選手:エド・デイビス(ポートランド・トレイルブレイザーズ)
平均7.9回(リーグ7位)、合計459回(リーグ5位)、平均出場時間18.7分
インサイドで黙々と仕事をこなす職人気質
プレータイムは20分未満ながら、リーグ7位にランクイン。平均7.2リバウンドはチーム3位ではあるものの、オフェンシブ・リバウンド数はチームトップ(平均2.4本)と、ハッスルプレーで大きく貢献している。