終盤に決めた3連続3ポイントで勝負あり
4月18日(現地時間17日)、ポートランド・トレイルブレイザーズ(0勝)とニューオリンズ・ペリカンズ(1勝)のシリーズ第2戦が、ブレイザーズのホーム、モーダ・センターで行われた。
Jrue Holiday scores a career Playoff high 33 points to go with a career Playoff high 9 dimes to lead the @PelicansNBA to a 2-0 series lead!#DoItBigger #NBAPlayoffs pic.twitter.com/aTdnJrVRnR
— NBA (@NBA) April 18, 2018
試合はアンソニー・デイビスがジャンパーで先取点を挙げると、ドリュー・ホリデー、イートワン・モア、デイビスと続き、第1クォーター残り9分21秒でペリカンズが9-2とリード。ブレイザーズはユスフ・ヌルキッチとデイミアン・リラードの得点で対抗し、8-9まで追い上げる。
するとペリカンズはホリデー、ラジョン・ロンド、デイビスが加点し、再びリードを広げた。しかしブレイザーズはCJ・マッカラムの活躍で食らい付き、第1クォーターはペリカンズの2点リード(25-23)で終えた。
第2クォーター。開始早々にリラードのジャンパーでブレイザーズが追いつくと、リザーブのエド・デイビスやザック・コリンズの活躍もあり、ブレイザーズが5点をリード。だが、ペリカンズは着実に点差を縮め、残り6分19秒、ロンドのアシストからデイビスが3ポイントプレーを決め、38-37でペリカンズが逆転に成功する。
だが、この日のブレイザーズはホームで1勝すべく、ペリカンズからリードを奪い返し、試合の主導権を握る戦いを見せる。アル・ファルーク・アミヌがこのクォーターだけで3本の3ポイントシュートを決める活躍を見せ、5点リード(59-54)で前半を終えた。
第3クォーター。ペリカンズはホリデーを中心に巻き返し、残り8分55秒にデイビスが得点して65-64と逆転。デイビスがさらに加点するなど、ペリカンズは徐々に主導権を握っていく。ブレイザーズはリラードの活躍で同クォーター終盤に3点差(78-81)まで追い上げたものの、イアン・クラークとダリアス・ミラーに3ポイントシュートを決められ、ペリカンズがリードを9点(87-78)に広げて第4クォーターを迎えた。
ブレイザーズは最終クォーター序盤、コリンズとパット・カナトンが得点して5点差まで攻めたてる。そして残り7分31秒、リラードの4ポイントプレーで同点(93-93)とし、試合を振り出しに戻す。
しかしペリカンズは流れを渡すまいと、ホリデーとロンドの得点で4点差まで広げる。するとホームで2連敗だけは避けたいブレイザーズも応戦し、残り3分20秒、モーリス・ハークレスが3ポイントシュートを決めて、100-99とついにリードを奪った。
試合はブレイザーズのペースになるかと思われたやさき、ペリカンズは直後のポゼッションでニコラ・ミロティッチの3ポイントシュートですぐさま逆転。その後約1分半、両チームの得点が動かない中、残り1分35秒にホリデーが3ポイントシュートをヒット。
そして残り38.9秒、ロンドが値千金の3ポイントシュートを決めて108-100。これが決勝点となり、ペリカンズが最終スコア111-102でブレイザーズを下し、アウェーでシリーズ2連勝を飾った。
攻防両面で充実したプレーを見せるホリデー
ペリカンズではホリデーがプレーオフ自己ベストとなる33得点に9アシスト。デイビスが22得点13リバウンド、ミロティッチが17得点8リバウンド。さらにロンドが16得点10リバウンド9アシストを挙げて勝利に貢献。
ブレイザーズはマッカラムが22得点6アシスト、リラードが17得点、アミヌが14得点15リバウンドを奪う活躍を見せるも、これでシリーズ2連敗。
試合後、殊勲の活躍を見せたホリデーは現地メディア『AP』へ「僕にとって、家族というのは最も大切なことなんだ。ラインナップに復帰して、このチームを助けることができてうれしいよ。今はとても楽しい。ここのチームメートと組織は、僕の家族を救ってくれたと思ってる。そして今、僕にとってピークと呼べるパフォーマンスを披露できているから楽しいよ」という言葉を残した。
ホリデーはペリカンズに加入した2013-14シーズンをケガのため長期欠場。16年には妻であり元アメリカ代表のサッカー選手だったローレン・ホリデーが第一子を妊娠していた同年夏に脳腫瘍と診断され、昨季序盤はチームから離脱。その後、腫瘍摘出手術は無事に成功し、出産も無事に終わったことで昨季途中からチームに復帰してきた。
愛する家族と信頼するチームに恵まれたホリデーは今季、自己最高となる平均19.0得点をマークし、プレーオフでもここまでの2試合で平均27.0得点と絶好調。ディフェンス面でもリラードやマッカラムといった相手チームの得点源にマッチアップし、シーズン平均以下のパフォーマンスに抑えている。
一方、この2戦で平均17.5得点、フィールドゴール成功率31.7パーセントと苦しんでいるリラードは「さすがに少しイライラしている。もっと俺自身の力を発揮しないといけない。(今回の敗戦と不振は)俺がもっと良くならなきゃいけない機会だと思う。シンプルなこと」とコメントを残した。
シーズン平均では26.9得点を挙げていたリラードが、ホリデーを中心としたペリカンズのディフェンスに苦しんでいる。マッカラムは復調の気配だが、ブレイザーズというチームの恐ろしさは、やはりリラード抜きには語れない。
20日(同19日)にペリカンズのホーム、スムージー・キング・センターで行われる第3戦。ウエスタン・カンファレンス第3シードを手に入れたブレイザーズにとって、翌戦も黒星を喫してしまえば、ペリカンズがシリーズ突破に王手をかけてしまう。
自他ともに認めるブレイザーズのベストプレーヤー、リラードの奮起に期待したい。