ディフェンス面で評価上昇中の非利己的なオールラウンダー
7月9日(現地時間8日)、リーグの情報筋が『ESPN』に伝えたところによると、サンアントニオ・スパーズは制限付きフリーエージェント(FA)のカイル・アンダーソンを手放すことになるという。
先日、アンダーソンはメンフィス・グリズリーズから受けた4年3,700万ドルのオファーシートにサイン。48時間以内にスパーズがグリズリーズのオファーにマッチすればアンダーソンを引き留めることができるのだが、スパーズ側はマッチしないこととなった。
これにより、キャリア4シーズン目を終えたアンダーソンはグリズリーズへ移籍。『ESPN』は、アンダーソンが今季、新天地で先発スモールフォワードを務めることになるだろうと報じた。
UCLA出身のアンダーソンは、2年次(2013-14シーズン)に平均14.6得点8.8リバウンド6.5アシストを記録し、14年のNBAドラフトにアーリーエントリーすると、1巡目30位でスパーズから指名。4シーズン目となった今季は、平均26.7分7.9得点5.4リバウンド2.7アシスト1.6スティール0.8ブロックに加え、フィールドゴール成功率52.7パーセントと、いずれも自己最高の成績を残している。
206センチ104キロのアンダーソンは、身体能力こそ高くないものの、オールラウンドな能力を持っている。出場時におけるディフェンス時のRPM(リアル・プラス・マイナス)では、ここ2シーズン連続でリーグトップ20にランクイン。
今季、グリズリーズは2010年以来初となるプレーオフ不出場という苦い思いをしてきたが、今夏最大のターゲットとも言えるアンダーソン獲得に成功。ドラフトでは1巡目全体4位でフォワードのジャレン・ジャクソンJr.を指名し、FAではシューターのオムリ・カスピとも契約しており、新戦力を加えて戦力アップに成功したと言っていいだろう。
24歳のアンダーソンは、アンセルフィッシュなプレースタイルで、オールラウンドにチームへ貢献できる好選手。ディフェンスを重視するグリズリーズのスタイルにマッチするだけでなく、マイク・コンリーとマルク・ガソルという両輪のサポート役としても、十分フィットするのではないだろうか。