2022.03.30
2010-11シーズンから16-17シーズンにかけて、メンフィス・グリズリーズは激戦続きのウエスタン・カンファレンスにおいて、毎年プレーオフに出場し、確かな足跡を残していた。
堅実な司令塔マイク・コンリー、万能型ビッグマンのマルク・ガソル、得点とリバウンドで脅威を与えるザック・ランドルフ(現サクラメント・キングス)らを軸に、グリズリーズは3度も50勝以上を挙げ、13年にはウエスト決勝まで勝ち進んだ。
ところが今季、グリズリーズのプレーオフ出場は早くも途絶えてしまう。開幕6試合で5勝1敗という絶好のスタートを切ったものの、11月中旬から屈辱の11連敗。11月末にはデイビッド・フィズデールHCを解任し、JB・ビッカースタッフがHC代行で指揮を執ったものの白星先行にはならず、終わってみればウエスト14位、リーグワースト2位となる22勝60敗と急降下。
思えば今季、グリズリーズは主力のケガに泣いた。リーグ有数のポイントガード(コンリー)を70試合も欠き、オールラウンダーのタイリーク・エバンスも30試合、成長株だったジャマイカル・グリーンも27試合に欠場しており、大黒柱のガソルも9試合を欠場していた。
昨夏、長年チームを支えてきたランドルフやビンス・カーター(現キングス)、トニー・アレン(現未所属)らが移籍。その状況下でこれだけ主力がそろわなければ、今季は持ち味の1つであるタフで粘り強いディフェンスとハードワーク、そしてアンセルフィッシュなチームバスケットを展開できなかったと言っていいのかもしれない。
6月13日(現地時間12日)、現地メディア『MEMPHIS COMMERCIAL APPEAL』によると、オーナーのロバート・ペラ氏もチームの現状を楽観視していたという。
「マルク(ガソル)とマイク(コンリー)が健康になって戻ってくると仮定すれば、我々には有能な若手が何人かいるため、ポジティブなインパクトを残すことができるだろう」とペラ氏。
ガソルは33歳、コンリーは30歳だが、健康を取り戻せば急激にパフォーマンスレベルが落ちることはないという。また、今季チームで唯一82試合フル出場を果たした新人ディロン・ブルックスをはじめ、グリズリーズには若手成長株が複数いることから、現有戦力でも巻き返しは可能という認識を持っているようだ。さらにペラ氏はこう続けた。
「我々は今年のドラフトでまた1人、有能な選手を獲得することができる。だから、我々は50勝以上挙げるチームに戻ることができない理由などないと思っている」。
6月22日(同21日)に行われる「NBAドラフト2018」で、グリズリーズは1巡目全体4位、2巡目全体32位という2つの指名権を持っている。即戦力のルーキーを獲得することができれば、来季プレーオフへ返り咲く可能性は十分あるのかもしれない。
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