細身のエーススコアラーからリーグ史上に名を残す実力者へと成長したKD
8月7日(現地時間6日)、2連覇中の王者ゴールデンステート・ウォリアーズが、今季のプレシーズンゲームのスケジュールを発表した。
ウォリアーズのプレシーズンゲームは9月30日(同29日)にオラクル・アリーナでミネソタ・ティンバーウルブズと対決するのを皮切りに、計5試合が組まれている。
そこで注目なのは、10月6日(同5日)のサクラメント・キングス戦。会場はなんと、シアトルにあるキー・アリーナ。2年連続でファイナルMVPを獲得しているKDことケビン・デュラントにとっては、感慨深いゲームとなるに違いない。
というのも、シアトル・スーパーソニックスの一員として2007-08シーズンにNBA入りしたデュラントにとって、キー・アリーナはルーキーシーズンでプレーしたホームアリーナだからだ。チームは翌08-09シーズンからフランチャイズをオクラホマシティへ移転し、チーム名もサンダーへと変更したが、デュラントにとっては紛れもなくルーキー時代を思い起こさせるアリーナとなる。
ルーキーシーズンのデュラントは、80試合すべてに先発出場し、平均34.6分20.3得点4.4リバウンド2.4アシスト1.0スティールをマーク。チーム成績こそウエスタン・カンファレンス最下位の20勝62敗に終わったものの、チームトップの得点を挙げるなどルーキーながらソニックスをけん引したことを評価され、新人王を獲得した。
現時点で、シアトルにNBAチームが新たに誕生することは決まっていないものの、オフシーズンには数々のエキシビジョンゲームが行われるなど、バスケットボール熱の高さは健在。NBA選手の中にも、ワシントン州シアトル出身のジャマール・クロフォード(現未所属)や同州のタコマ出身のアイザイア・トーマス(デンバー・ナゲッツ)などがおり、オフシーズンには故郷でプレーしている選手が多い。
通常、スター選手がプレシーズンゲームをフルでプレーすることはあまりないのだが、今年2月にシアトルでプレシーズンゲームが開催される可能性があると耳にしたデュラントは、現地メディアへこんな言葉を残している。
「それはきっとすばらしいことになるだろうね。シアトルのファンは、バスケットボールのゲームをよく理解しているから、開催するに値する場所だ。実現すればきっと信じられないことが起こるんじゃないかな。だから僕も楽しみにしてるよ」。
デュラントがキー・アリーナで最後にプレーしたのは08年4月14日(同13日)。10年以上の月日を経て、細身のスコアラーだったデュラントが、チャンピオンチームの主力としてシアトルに帰還することとなる。
NBA歴代5位となるキャリア平均27.12得点を記録中のスーパースター、デュラントが魅せるパフォーマンスに要注目だ。