将来の殿堂入りは確実、国際的な知名度を誇るスーパースター
サンアントニオ・スパーズの大ベテラン、マヌ・ジノビリが現役引退の方向へと心が傾いている。
先日、現地メディア『SAN ANTONIO EXPRESS-NEWS』は、ジノビリの兄セポ(本名はセバスチャン)が行ったバスケットボールクリニックの中で、「来週には(今季プレーするかどうかの)ニュースが届くと思うよ」と語っていたのだが、8月23日(現地時間22日)、ジノビリは現役引退という結論へ傾いているとリーグの情報筋が『ESPN』へ語ったという。
将来のバスケットボール殿堂入りが確実なジノビリに対して、スパーズのグレッグ・ポポヴィッチHCは近日中に重要なミーティングを行うことになるだろうと『ESPN』は報じている。
ポポヴィッチHCは今月16日から19日(同15日から18日)にかけて、「BWB(Basketball Without Borders)」のイベント出席のため、ベオグラード(セルビア)にいた。その後サンアントニオに戻ってジノビリと会い、現役続行を希望している旨を直接伝えることになるそうだ。
昨季でキャリア16シーズン目を終えた41歳のジノビリは、これまで4度の優勝を経験。2007-08シーズンには74試合のうち51試合でシックスマンとして出場し、キャリアハイとなる平均19.5得点4.8リバウンドに加え、4.5アシスト1.5スティールを残し、最優秀シックスマン賞を獲得。オールスターには2度、オールNBAサードチームにも2度選ばれてきた。
また、スパーズにおいては、3ポイントシュートの試投数(4,055本)と成功数(1,495本)、スティール数(1,392本)で歴代トップを記録。さらに、出場試合数(1,057)や出場時間(2万6,859分)、フィールドゴールの試投数(1万262本)と成功数(4,584本)、アシスト数(4,001本)といった数多くの項目で歴代トップ5入りしている。
アルゼンチン出身のジノビリは、2004年のアテネオリンピックで金メダルに輝いたほか、母国の代表として複数のメダルを獲得しており、01年にはユーロリーグファイナルのMVPにも輝くなど、国際的な知名度を誇るスーパースター。
ファンとしてはもう1年、現役としてコートに立ってプレーしてほしいものの、これまでいくつものすばらしいプレーを見せてきてくれたジノビリ自身が引退を決断したのなら、素直に受け止めて、これまでのキャリアに深く感謝したい。