両チームの選手が40得点15リバウンド5アシスト以上を記録したレアケース
3月18日(現地時間17日)に行われたミルウォーキー・バックス対フィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦で、リーグを代表する2人のビッグマンが歴史的なモンスタースタッツを残した。
バックスが誇るフランチャイズプレーヤー、ヤニス・アデトクンボはこの試合でキャリアハイとなる52得点に16リバウンド7アシスト2スティール、シクサーズの大黒柱ジョエル・エンビードが40得点15リバウンド6アシスト3スティールを奪う超絶パフォーマンス。試合はアウェーのシクサーズが130-125でバックスを制し、プレーオフ出場を決めている。
リーグトップの戦績を誇るバックスに対して、シクサーズはエンビードのほかにジミー・バトラーが27得点6リバウンド3スティール、JJ・レディックが4本の3ポイントすべてを決めるなど19得点、トバイアス・ハリスが12得点7リバウンド4アシスト、ベン・シモンズが8得点9リバウンド9アシストを記録。
一方のバックスはクリス・ミドルトンが19得点7リバウンド6アシスト、ブルック・ロペスが14得点4ブロック、エリック・ブレッドソーが12得点5リバウンド6アシスト2スティール、DJ・ウィルソンが13得点を挙げている。
『NBA.com/Stats』によると、両チームの選手が40得点15リバウンド5アシスト以上を記録したのは史上4度目のレアケースだという。これまでに同様のケースが生まれたのは、1961年のエルジン・ベイラー(元ロサンゼルス・レイカーズ)とボブ・ペティット(元セントルイス・ホークス)、61年のオスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか)とウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、65年のチェンバレンとベイリー・ハウエル(元デトロイト・ピストンズほか)のみ。
今季の直接対決を1勝1敗とした両チームによる第3ラウンドも必見
アデトクンボとエンビードは、実に約54年ぶりの快記録をたたき出したこととなる。試合後、「彼(エンビード)はタフな選手。すばらしいディフェンダーだし、とても強じんなんだ。彼に向っていくのは難しいことの1つだね」とアデトクンボが『AP』へコメント。シクサーズのディフェンスの前に、アデトクンボは前半フィールドゴール13投中成功5本の計17得点に抑えこまれていた。
しかし、後半に入るとフィールドゴール13投中10本、フリースロー16投中14本を決めるなど計35得点の大暴れ。これにはエンビードも「俺たちは前半、彼に対してすごくいい仕事ができたと思う。だが後半になって一気に爆発したんだ。彼をガードすることは本当にタフなこと」と脱帽。
もっとも、この日のシクサーズにとって最も重要なことは、イースタン・カンファレンス首位を走るバックスを下したことにある。「彼らは今、NBAでベストな戦績を誇るチームだ。俺たちのカンファレンスでNo.1でもある。俺たちはそのチームに対して声明文を送り付けたかったのさ。だから俺たちはこの試合に勝たなきゃいけなかった」とエンビードが口にしたとおり、シクサーズはバックスへ強烈なメッセージを送ったのである。
両チームによるレギュラーシーズンの対戦は4月5日(同4日)にも組まれている。今季の直接対決を1勝1敗としたバックスとシクサーズによる第3ラウンドも、プレーオフのような激しいバトルになりそうだ。