ウィリアムズ、再び“ゾーン”へ…クリッパーズがシリーズを2勝3敗に

ゲーム終盤に神がかりなプレーをみせたウィリアムズ(左)[写真]=Getty Images

激闘の末、再びゲームを支配したウィリアムズ

 4月25日(現地時間24日)、ロサンゼルス・クリッパーズ(1勝3敗)とゴールデンステイト・ウォリアーズ(3勝1敗)のプレーオフ1回戦第5戦が、ウォリアーズのホームであるオラクル・アリーナにて行われた。

 試合は前半から点取り合戦となる。第1クォーター開始直後にウォリアーズのクレイ・トンプソンが3ポイントシュートを沈めると、クリッパーズのパトリック・ベバリーが2本連続で3ポイントを決めて応戦。ルー・ウィリアムズダニーロ・ガリナーリも続き、確実に得点を重ねていく。対してウォリアーズもケビン・デュラントが立て続けに3ポイントを決め、37-41とハイスコアな展開。続く第2クォーターもお互いに攻撃の交錯が続き、クリッパーズがやや主導権を握って、71-63と8点リードを奪ってハーフタイムを迎えた。

 後半、クリッパーズは攻撃をさらに畳み掛けていく。ベバリーとジャマイカル・グリーンの3ポイントもあって、第3クォーター残り9分9秒には81-66とリードを15点に広げた。ウォリアーズはタイムアウトで修正を図ると、徐々に得点差を縮めていく。デュラントのフリースローとレイアップ、ステフィン・カリーの3ポイントで、クリッパーズに食らいつき、104-94と10点差まで詰め寄った。

 迎えた最終クォーター、開始直後にデュラントがグリーンのファウルを受けながら3ポイントを沈めてバスケットカウント。ボーナススローも決めたことで、ウォリアーズへ主導権が傾き始める。クリッパーズはモントレズ・ハレルやガリナーリ、ウィリアムズといった主力選手たちが輝きを放つが、トンプソンに連続でシュートを許す展開。さらに、デュラントに様々なオフェンスバリエーションで得点を与えると、第4クォーター残り3分29秒にはダンクを叩き込まれ、116-116と同点となる。

 クリッパーズは相手の勢いに飲み込まれるかと思われたが、ウィリアムズが第2戦でも見せたように“ゾーン”へ突入する。同2分32秒のバスケットカウントを皮切りに、プルアップジャンプシュート、フェイダドアウェイジャンパーを立て続けに決め、3連続で神がかりなオフェンスを披露。そしてウォリアーズに追撃を許さず、クリッパーズが129-121で勝利を収めた。

クリッパーズのベテランとして輝きを放つビバリー[写真]=Getty Images

 この試合を落とせばシリーズ敗退が決定する中、アウェイで堂々たるプレーを見せたクリッパーズは、グリーンが15得点、ガリナーリが26得点7リバウンド、ベバリーが3ポイント5本を含む17得点14リバウンド、ハレルが24得点を記録。そして再びチームを勝利へ導いたウィリアムズは33得点10アシストをマークし、ホームのステープルズ・センターで行われる第6戦に向けて意気込みを語った。

「自分たちのハードワークだ。ここには素晴らしい若手とベテランたちがいて、シーズン通して過小評価されてきた。自分たちを証明しようとしてきた。王者である彼らを相手に、与えられたこの挑戦をしっかりとものにしたい。そしてホームでの試合を勝ち取りたい」

 また、5本の3ポイントに加えて、チームハイの14リバウンドを記録したベバリーは、インタビューで以下のようにコメントを残した。

「例え相手がウォリアーズであろうと、(デンバー)ナゲッツであろうと、(ヒューストン)ロケッツであろうと、そんなの気にしない。僕らはそんなこと気にも留めないんだ。これが僕たちのメンタリティだ」

 敗れたウォリアーズはカリーが24得点、トンプソンが22得点、ドレイモンド・グリーンが7得点7リバウンド6アシスト2スティール、デュラントが45得点6リバウンド6アシストをマーク。アウェーで第6戦を迎えるが、スティーブ・カーHCは、「我々は一体何者か? 2連覇を達成したチャンピオンだ。我々は素晴らしい。優勝バナーを保持している。早くプレーし、ディフェンスをする。君たちにそれについて教えてあげなくちゃね」と、落ち着いた雰囲気でコメントした。

 両チームによるプレーオフ第6戦は4月27日(同26日)に、クリッパーズのホームであるステープルズ・センターにて行われる。

落ち着いた姿勢で第6戦に挑むカーHC[写真]=Getty Images

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