過去2戦で平均14.0得点と不振だったエンビードが復調し、シクサーズが快勝
5月3日(現地時間2日)、1勝1敗で並んだトロント・ラプターズとフィラデルフィア・セブンティシクサーズによるイースタン・カンファレンス・セミファイナルは第3戦を迎えた。
シクサーズのホーム、ウェルズ・ファーゴ・センターへと会場を移したこの試合、シクサーズはトバイアス・ハリスのプルアップジャンパー、ジョエル・エンビードのフリースロー2本で先制すると、ベン・シモンズのレイアップやエンビードの3ポイントも飛び出し、ララプターズに一度もリードを許さずに最初の12分間を終える。
第2クォーターに入ってもシクサーズはハリスやジミー・バトラー、ジェームズ・エニス三世、エンビードが加点し、8連続得点。その後も攻撃の手を緩めず、シクサーズはラプターズに2ケタ点差をつけて、11点リードで試合を折り返す。
第3クォーター序盤にシクサーズはリードを18点まで広げると、ラプターズはカワイ・レナードを中心に追い上げ開始。8点差にまで縮めて最終クォーターへ突入。
しかし、レナードをベンチへ下げて迎えた第4クォーター。ラプターズはフレッド・バンブリートがフリースロー1本を決めるも、そこからシクサーズに11連続得点を許してしまい、18点差まで広げられると、その後もエンビードの3ポイントプレーやバトラーのダンクが決まり、最終スコア116-95でシクサーズが圧勝。レジェンドのアレン・アイバーソン(元シクサーズほか)が見守る中、シクサーズはシリーズ戦績を2勝1敗とした。
シクサーズ勝利の立て役者となったのは、間違いなくエンビードだろう。第2戦までマルク・ガソルとサージ・イバカを中心としたラプターズのディフェンスの前に平均14.0得点、フィールドゴール成功率28.0パーセントと不振で、胃腸炎にも苦しんでいた男が見事爆発。
この日はフィールドゴール18投中9本(うち3ポイントは4投中3本)をリングに沈め、フリースロー13投中12本も決めてチームトップの33得点。さらに10リバウンド3アシスト5ブロックをたたき出した。
「俺が楽しいと感じてる時というのは、自分のゲームさえも変えるのさ。いつも言ってるように、もし俺がゲームの間に笑っていなければ、たいてい不調の日か集中しきれていない時なんだ。今夜はコート上で楽しまなきゃと思ってたんだ」とエンビードが上機嫌にコメント。
なお、シクサーズではバトラーが22得点9リバウンド9アシスト3スティール、JJ・レディックが15得点、ハリスが13得点8リバウンド5アシスト2ブロック、シモンズが10得点7リバウンド7アシスト、エニス三世が10得点5リバウンドと続いた。
一方のラプターズは、好調を維持するレナードがエンビードと並ぶゲームハイタイの33得点、パスカル・シアカムが20得点、ダニー・グリーンが13得点6リバウンドを記録するも、2ケタ得点をマークしたのはこの3選手のみ。カイル・ラウリーは10投中8本のショットをミスして7得点5リバウンド5アシストに終わっている。
「彼らは得点面で見事だった。今夜の僕らにはそれができなかった」と悔やんだレナード。6日(同5日)に行われる第4戦で、もしラプターズがリベンジできなければ1勝3敗でシクサーズに王手をかけられてしまうだけに、なんとしてでも勝っておきたいところだ。