魅力的なヤングコアを擁するホークス、「僕は完璧にフィットする」と新人レディッシュ

今年のドラフト1巡目10位でホークスから指名されたレディッシュ[写真]=Getty Images

ヤングとコリンズを中心に球宴後は勝率4割超え、ドラフトで有能な3選手を指名

 2018-19シーズン。アトランタ・ホークスは2年目のジョン・コリンズ(パワーフォワード)とルーキーのトレイ・ヤング(ポイントガード)という若手中心の布陣で臨み、イースタン・カンファレンス12位の29勝53敗(勝率35.4パーセント)で終えた。

 昨季までの4シーズン、フィラデルフィア・セブンティシクサーズでアシスタントコーチ(AC)を務め、今季ホークスのヘッドコーチ(HC)へと就任したロイド・ピアースの下、ホークスはシーズン序盤の15試合で10連敗を含む1勝14敗を喫するなど、苦しい状況を経験。

 それでも、ヤングを中心にオールスター後は11勝15敗(勝率42.3パーセント)と巻き返し、シクサーズやミルウォーキー・バックス、ユタ・ジャズといったリーグ上位の成績を残したチーム相手にも勝利。この快進撃を支えていたのは得点力だった。オールスター前(平均110.9得点)からオールスター後は平均118.7得点と、リーグトップレベルの数字を記録していた。

ホークスの主軸を務めるヤング(左)は20歳、コリンズ(右)は21歳と非常に若い[写真]=Getty Images

 今夏、ホークスは今季52試合で先発センターを務めたドウェイン・デッドモン、現役最年長(42歳)のビンス・カーターが制限なしフリーエージェント(FA)になるのだが、6月21日(現地時間20日)に行われたドラフトで、3選手を手に入れた。

 ホークスはドラフト当日にニューオーリンズ・ペリカンズとのトレードで獲得した1巡目4位指名権でディアンドレ・ハンター(バージニア大学)、10位でキャメロン・レディッシュ(デューク大学)、2巡目全体34位でブルーノ・フェルナンド(メリーランド大学)を獲得し、ヤングとコリンズ、ケビン・ハーターといったヤングコアをさらに魅力的なものにしたと言っていい。

 201センチ102キロのハンターは、バージニア大で平均15.2得点5.1リバウンドに3ポイント成功率43.8パーセントを残したスイングマンで、攻防両面で高評価を得ているフォワード。レディッシュはザイオン・ウィリアムソン(1巡目1位指名/ペリカンズ)、RJ・バレット(1巡目3位指名/ニューヨーク・ニックス)と共にデューク大でプレーし、平均13.5得点3.7リバウンド1.9アシストを挙げた203センチ98キロのフォワード。208センチ108キロのフェルナンドは、メリーランド大で平均13.6得点10.6リバウンド1.9ブロックを残したビッグマンである。

先発の座を巡るヤングコアの競争は激化、指揮官は「これ以上ない状況」と言及

 27日(同26日)に地元メディア『The Atlanta Journal-Constitution』へ掲載された記事の中で、ピアースHCは「若手選手たちによる競争は美しいものだと思う。彼らは今、ほとんど同じタイムラインにいるしね。今は彼らがまとまる方法を見つけ出そうとしているよ」と興奮を隠せない様子だった。

 特にレディッシュは軽快な口調で「僕はこのチームに完璧にフィットすると感じてる。ヤングコアがあり、すごく才能にあふれたチームだ」とコメント。

「競争の一面としては、ケビンがキャム(レディッシュの愛称)と毎日プレーし、キャムは毎日ケビンをガードしていることが挙げられるね」とピアースHCは言う。そしてこう続けている。

「これ以上にいい状況を求めることはできないね。ヤングコアのうち何人かは、ボールを手に取ってプレーしたがっているんだ。彼らはディアンドレに対してもそうしていかなければならない。健康なヤングコアたちが互いに競い合い、切磋琢磨していくことは良いことさ。競争できる環境を作り出すことは、我々の仕事でもあるからね」。

 来季のホークスのスターターは、ポイントガードにヤング、パワーフォワードにコリンズが入ることはほぼ確定だろうが、シューティングガードとスモールフォワードについては、ハーター、ハンター、レディッシュらが争うこととなる。

 彼らが来月行われるサマーリーグでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。伸びしろたっぷりのヤングコアの今後の成長に期待がかかる。

1巡目4位指名のハンターも、虎視眈々と先発の座を狙っている[写真]=Getty Images

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