アシスト付きショットとアグレッシブなディフェンスをカギに挙げたナースHC
創設24シーズン目となった昨季、トロント・ラプターズはカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)の驚異的なパフォーマンスの数々でプレーオフを勝ち上がり、フランチャイズ史上初優勝を成し遂げた。
だが、今夏にレナードがプレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)となってクリッパーズへ、ダニー・グリーンは制限なしFAとしてロサンゼルス・レイカーズへと移籍。
ラプターズはマルク・ガソルがプレーヤーオプションを行使して残留、パトリック・マコーとは再契約を結んだものの、新加入選手はスタンリー・ジョンソン、ロンデイ・ホリス・ジェファーソン、キャメロン・ペイン、マット・トーマスくらいで、戦力ダウンは否めない。
成長著しいパスカル・シアカム、リーダーのカイル・ラウリー、ガソルとサージ・イバカという頼れるフロントラインこそ健在ながら、今季のラプターズはイースタン・カンファレンスの首位争いから一歩後退したと言っていい。
そんな中、7月18日(現地時間17日)に『Sportsnet』へ掲載された記事の中で、ニック・ナースHC(ヘッドコーチ)は「ボールムーブメントを説いている」とコメント。すると今季に向けて、このように語っていた。
「アシスト付きのショットを決めるというのは、今でも我々のゴールなんだ。それこそがプレーオフで激しく競い合うために本当に重要なこと。あとはアグレッシブなディフェンスだね。(今季は)レギュラーシーズンを通して多くの選手たちがプレーすると思う。そこでディフェンスを変えていくことが、ゲーム終盤で大切なんだと思っている」。
ジョンソンとホリス・ジェファーソンへ、レナードのようなハイレベルな得点力を求めるのはさすがに酷。それでも、両選手はディフェンス面に定評があり、献身的なプレーでラプターズに貢献することができるだろう。
オフェンス面では、シアカムとラウリーを中心に点を取っていくこととなる。ベンチにはフレッド・バンブリートとイバカ、ノーマン・パウエルといった選手が控えており、決して悪い布陣ではないはず。
ナースHCが語ったように、チームとしてボールムーブメントを強化し、効率よく点を重ねていくこと。それが今季のラプターズが成功するうえで最もカギを握る要素となりそうだ。