「ザイオンはオフェンスを円滑に進めてくれるだろう」と球団副社長が絶賛
今年のドラフトでいの一番にニューオーリンズ・ペリカンズから指名されたザイオン・ウィリアムソン。大きな注目を集めて「MGM Resorts NBAサマーリーグ」に臨んだものの、初戦で膝を痛めてしまい、出場わずか1試合(10得点)に終わっていた。
ザイオンは「USAバスケットボール」からアメリカ代表セレクトチームの候補に挙がっていたものの、ルーキーシーズンにフォーカスすべく、これを辞退。そのため、「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」におけるロースター候補の練習相手となるチャンスを逃した。
201センチ129キロという屈強な身体と超人的な身体能力が魅力のザイオンは、パワーフォワードとしてプレーすることが有力で、ペリカンズの至宝と言っても過言ではないスター候補。
そんなザイオンの比較対象に挙がっているのは、チャールズ・バークリー(元フェニックス・サンズほか)、ラリー・ジョンソン(元シャーロット・ホーネッツほか)、昨季ペリカンズでプレーしていたジュリアス・ランドル(現ニューヨーク・ニックス)といった選手たち。身体能力とシュート力を兼備し、平均20得点以上を残してきた選手たちである。
もっとも、ペリカンズのバスケットボール運営部門副代表を務めるデイビッド・グリフィンは、違った見方をしていた。
7月27日(現地時間26日)に『The Athletic』へ掲載された記事の中で、グリフィンは「ザイオンはオフェンス面でけん引するだけでなく、このチームのオフェンスを円滑に進めることができるだろう」と口にし、比較対象としてリーグきっての万能戦士ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)の名を挙げている。
「もし(ザイオンのことを)とてつもないアスレティック能力を持ったドレイモンド・グリーンとして見てみたらどうだろう。グリーンはすべてのことをこなし、トランジションでもプレーメイクできてしまう、実にエキサイティングな選手だ。それこそザイオンが自然とこなしていること。もちろん、我々は彼に対して過度な負担をかけるつもりはないがね」。
ペリカンズにはロンゾ・ボールやドリュー・ホリデーといったゲームメイカーがいるため、ザイオンが多くの時間帯でボールを保持することはないだろう。
それでも、状況によってはザイオンがグリーンのようにチームメートの得点機会を演出するシーンを目にすることができるかもしれない。
とはいえ、ザイオンの真骨頂はやはり驚異的なパワーと跳躍力を兼備したダンクやブロックショットといった豪快なプレー。先日、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)と同じくジョーダンブランドと高額契約を結んだザイオンには、ペリカンズのファンを惹きつけるようなフィニッシュの数々を見せてほしいところだ。