「僕にとっては本当に夢がかなったようなものなんだ」と喜ぶホーフォード
昨季までの3シーズン、アル・ホーフォードはボストン・セルティックスのセンターとして、攻防両面において貴重な働きを見せてきた。
208センチ111キロの身体を駆使し、リング下における攻防だけでなく、パサーとしてプレーメイクするなど多彩な能力を存分に発揮し、チームに不可欠な存在として君臨。
だが今夏プレーヤーオプションを破棄したホーフォードは、制限なしフリーエージェント(FA)となってフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ移籍することを決断した。
思えばホーフォードは、フロリダ大学でジョアキム・ノア(現未所属)とフロントコートでコンビを組んでいたものの、NBA入り後はアトランタ・ホークス、セルティックスで計12シーズンをプレーしてきた中で、自身と同等以上のビッグマンと同じチームでプレーすることはなかった。
そんなホーフォードにとって、シクサーズ入りを決断した理由の1つにリーグ屈指のビッグマンであるジョエル・エンビードの存在があったと言っていいだろう。
10月4日(現地時間3日)に現地メディア『The Bucks Courier Times』へ掲載された記事の中で、ホーフォードは「僕はこれまで、ジョエルのような選手とプレーするチャンスを得たことがなかったんだ」と明かしている。
エンビードはキャリア4年目を迎えた213センチ113キロのビッグマン。昨季までの3シーズンで平均24.3得点11.4リバウンド3.2アシスト2.0ブロックという申し分ない成績を残すリーグ屈指の実力者だ。
直近2シーズン連続でオールスター、オールNBAセカンドチーム、オールディフェンシブセカンドチームに名を連ねる攻防兼備のスター選手で、ポストプレーからドライブ、ジャンパー、3ポイントと何でもこなし、ディフェンスでもリーグ有数の存在感を発揮。
エンビードとプレーすることについて、ホーフォードは「僕にとっては本当に夢がかなったようなものなんだ。彼はコートで何でもこなすことができる選手であり、現時点では彼こそがリーグベストのビッグマンだと信じている。僕は彼を手助けし、このチームを助けるためにここへやって来たんだ」と明かす。
ホーフォードとエンビードは、いずれも3ポイントを沈めることができるため、交互にペイントエリアでプレーすることが可能であり、ホーフォードはこれまで以上に潤滑油としてオールラウンドなプレーをすることができるだろう。
また、エンビードとホーフォードはビッグマンとしては有能なパサーのため、ハイ&ローポストで器用に連係プレーを繰り出すシーンも見ることができるかもしれない。
プレーオフ経験豊富なホーフォードが加入したことは、今季ファイナル進出を狙うシクサーズにとって、大きな補強になったと言えるのではないだろうか。