2019.10.04

シクサーズのジョエル・エンビードがジミー・バトラー流出について言及

昨季途中からシクサーズをけん引したバトラー(左)とエンビード(右)[写真]=Getty Images
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バトラーとエンビードを中心に、王者ラプターズを最も苦しめたシクサーズ

 昨季序盤。フィラデルフィア・セブンティシクサーズは、複数の選手たちとのトレードでミネソタ・ティンバーウルブズからジミー・バトラーを獲得。

 攻防兼備のハードワーカー、バトラーはシクサーズでも存在感を発揮し、ゲームの勝敗を決着させるクラッチショットを放り込むなどチームを軌道に乗せた。

 昨季のプレーオフ、イースタン・カンファレンス・セミファイナルでは昨季の覇者トロント・ラプターズ相手にシリーズ最終戦まで持ち込み、試合時間残り4.0秒にはファストブレイクからバトラーがレイアップへ持ち込み、同点まで追いつく貴重なショットを成功。

 だが最後のポゼッションで、カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)が歴史的なシリーズ決着ブザービーターをねじ込み、シクサーズのシーズンは幕を下ろした。

 終わってみれば、昨季のプレーオフでラプターズを第7戦の終盤まで追い詰めたシクサーズは、“昨季最もチャンピオンチームを苦しめたチーム”になったと言っていい。

 ところが、バトラーは今夏プレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になると、4チームが絡んだ大型トレードでマイアミ・ヒートへ移籍。シクサーズはヒートからジョシュ・リチャードソンを獲得し、トバイアス・ハリスとは再契約、さらにはFAでベテランのアル・ホーフォードをロースターに加えた。

今季からフロントコートでエンビードの相棒を務めるホーフォード[写真]=Getty Images

「彼との間に築いた関係は、今後も続いていくと思ってる」とエンビード

 昨季いずれもチームトップとなる平均27.5得点13.6リバウンド1.9ブロックに加え、3.7アシストを残したジョエル・エンビードは、10月5日(現地時間4日)に公開された『ESPN』の番組“The Jump”へ、自身の胸の内を明かしていた。

「僕とジミーにとって、移籍は大きな損失だった。僕らは本当に親しい仲になっていたんだ…。彼とは今でも仲がいいくらいだ」とエンビードが切り出すと、バトラーについてこのように語っている。

「僕らはたくさんしゃべった。彼はこれからもずっと僕にとって兄弟さ。彼がまだチームにいてくれたら良かったのに…。彼との間に築いた関係は、今後も続いていくと思ってる。第4クォーターで、ボールは僕かジミーの手に託されていたことは皆が知ってるはず。でも今シーズンは変えていかなきゃ。新たに誰かがステップアップして、僕自身ももっとこの役割を多くやっていかなきゃいけないと思ってる」。

キャリア4年目を迎えたエンビード。コンディションを整え、シクサーズをけん引することが期待されている[写真]=Getty Images

 第4クォーターの勝負どころで、シクサーズは司令塔のベン・シモンズへボールを託すという選択肢ももちろんある。アウトサイドショットに改善が見られるのであれば、今季その役割を与えられることになるかもしれない。

 パサーとしても機能するホーフォードや昨季ヒートでクラッチショットを沈めたリチャードソンの手に渡る可能性もあるだろう。

 それでも、今季はリーグ随一の得点力を誇るエンビードが、勝負どころで最も多くボールを託されることになるはずだ。

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