2019.12.04
昨季終了後、マイアミ・ヒートはドウェイン・ウェイド(元ヒートほか)が現役を引退し、新たなチャプターへと突入した。
パット・ライリー(バスケットボール運営部門代表)、エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)を中心に、主力がケガで離脱したり、チーム成績が芳しくなくとも、これまでヒートは一度もドラフト指名順位を上げようと、タンキング(意図的に負けること)することはなかった。
今季の開幕前の評価は決して高くはなかったものの、ヒートはここまで11勝3敗というすばらしい成績を残している。ケンドリック・ナンとタイラー・ヒロというルーキーデュオの活躍も見事なのだが、大黒柱ジミー・バトラーの存在が抜きんでている。
現役時代にヒートで約11シーズンをプレーし、2006年の初優勝にも貢献したビッグマンのアロンゾ・モーニング(元ヒートほか)は、『CBS Sports』へ今季のヒートについてこう語っている。
「エリック・スポールストラ、パット・ライリーをはじめ、このチームのフロントオフィスの人たちはすばらしい仕事をしている。オールスターであり、すばらしい(オフェンスとディフェンスの両面に秀でた)2ウェイプレーヤーのジミー・バトラーが、このチームの中心となる若手選手たちを見事に(成功へと)導いているね」
今夏フィラデルフィア・セブンティシクサーズからトレードで加入したバトラーは、ここまで11試合に出場して平均34.3分19.5得点5.6リバウンド7.0アシスト2.8スティール。アシストとスティールはキャリアハイのペースで、見事な活躍を見せている。
11月23日(現地時間22日)のシカゴ・ブルズ戦でも、バトラーはゲームハイの27得点に5リバウンド7アシスト4スティールの活躍で116-108の勝利へと導いた。
21日(同20日)のクリーブランド・キャバリアーズ戦に勝利後、バトラーは「俺たちは皆のことを驚かし続けることはできない。なぜなら俺たちは本物だからだ。相手チームが俺たちと戦いたいだなんて思えない。俺たちはこの調子でプレーし続けたいね」と自信たっぷりにコメント。
モーニングはバトラーのオールラウンドなプレーを指摘しつつも、プレーメイカーとしてのバトラーに太鼓判を押していた。
「彼はきわめて優れたディフェンダーであり、優秀なオフェンシブプレーヤー。彼のプレーを見ていると、常に正しいプレーをしていることが分かるはずだ。スコアリングだけでなく、毎回正しいプレーをしている。それがこのチームがすごくいい理由の一つだと思う」
5連勝と絶好調のヒートは、11勝3敗でイースタン・カンファレンス2位。このまま好調を維持していくことができれば、バトラーのオールスター選出は当確、チームとしても2年ぶりのプレーオフ返り咲きは十分可能だろう。
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