2020.07.26
今季開幕5戦を終えて、マイアミ・ヒートが4勝1敗と好調だ。11月1日(現地時間10月31日)終了時点で、ヒートはトロント・ラプターズ(4勝1敗)と並んでイースタン・カンファレンス2位という好位置にいる。
ヒートにはジミー・バトラーを筆頭に、ゴラン・ドラギッチやバム・アデバヨ、ジャスティス・ウィンズロウといった選手がいるのだが、チームのトップスコアラー2人はなんとルーキーとなっている。
今年のドラフト1巡目13位指名のタイラー・ヘロがドラギッチと並んでチーム2位タイの平均16.4得点。そしてチームトップは平均22.4得点を記録するドラフト外ルーキー、ケンドリック・ナンだ。
ナンは188センチ86キロのポイントガード。昨年のサマーリーグにゴールデンステイト・ウォリアーズの一員として出場し、平均12.3得点5.6リバウンド1.6アシスト1.7スティールを残し、プレシーズンゲームにも出場したのだが、昨季開幕を前にウォリアーズから解雇されていた。
すると昨季はウォリアーズ傘下のGリーグチーム、サンタクルーズ・ウォリアーズでプレー。平均29.0分19.3得点3.8リバウンド2.8アシスト1.4スティールをマークし、今年4月にヒートとの複数年契約に合意。
今年のサマーリーグでは平均22.0得点4.3リバウンド5.2アシスト1.7スティールを奪い、プレシーズンでも平均13.8得点と好調を維持。ドラフト外のルーキーながら、スターターの座を勝ち取った。
開幕から24、18、25、17、28得点をたたき出したナンは、フィールドゴール成功率51.8パーセント、3ポイント成功率48.4パーセント、フリースローは9本全て成功させて100パーセントと、リーグのサプライズとなっている。
1日(同10月31日)のアトランタ・ホークス戦で28得点をマークしたナンは、「間違いなくハードワークの賜物だね。僕はイエスキリストを信仰していて、フロアに出たらハードワークを自らに課しているんだ」と試合後にコメント。ドラフト外の選手として、ナンは開幕5試合で史上最多となる112得点を奪取。ヒートの選手としても、2010年のレブロン・ジェームズ(102得点/現ロサンゼルス・レイカーズ)、03年のドウェイン・ウェイド(57得点/元ヒートほか)を抜き去ってフランチャイズ新記録を更新。
過去25シーズンにおいても、最初の5試合で挙げた総得点でアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか/107得点)を上回る3位にランクイン。
自らが樹立した記録について「なんだかちょっと不思議な感じだね。……僕には(活躍する)機会が必要だったのさ」と口にしたナン。
思い切りのいいショットに左手から繰り出すドライブとフィニッシュで好調ヒートをけん引するナンの勢いは、今後も続きそうだ。
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