2020.07.26
11月28日(現地時間27日)を終えた時点で、NBAの各チームは約20試合を消化。イースタン・カンファレンスではミルウォーキー・バックス(15勝3敗)、ウェスタン・カンファレンスではロサンゼルス・レイカーズ(16勝2敗)がそれぞれ首位に立っている。
レギュラーシーズン82試合のうち、約4分の1を終えたのだが、今季の新人王争いで自信をのぞかせている選手がいる。マイアミ・ヒートのドラフト外ルーキー、ケンドリック・ナンだ。
『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者とのインタビューで、ナンは「新人王は間違いなく自分だと感じている」と切り出し、こう続けた。
「まだ早い時期だけど、これまで見せてきたパフォーマンスを見れば、僕が(新人王争いを)リードしていることは間違いないんじゃないかな。今のパフォーマンスをシーズン終了まで継続して、新人王を勝ち取ることができるといいね」。
開幕からスターターとしてプレーを続けるナンは、ここまで17試合に出場して平均29.4分16.5得点2.4リバウンド3.3アシスト1.3スティール。ヒートにはジミー・バトラーやゴラン・ドラギッチといったプレーメイカーがいるため、ガードとしてアシスト数は少なく感じるかもしれない。
それでも、フィールドゴール成功率47.8パーセント、3ポイント成功率40.4パーセントは立派。3ポイント成功数も平均2.4本と多く、こちらはルーキートップの成績を残しており、質・量ともにすばらしい成績を残している。
だが今年のドラフト全体トップ指名のザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)が右膝の負傷で出遅れている中、ナンが今季の新人王の本命かと言うと、そうでもない。
現時点における本命は、ドラフト全体2位指名のジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)だろう。再建中のグリズリーズで先発ポイントガードを務めるモラントは、いずれもルーキートップとなる平均19.1得点6.6アシストに加えて3.2リバウンド1.4スティールを残しているほか、試合中に会場の視線をくぎ付けにするほどの華やかなプレーを何度も見せており、インパクトの面でもモラントに分がある。
また、野戦病院と化したゴールデンステイト・ウォリアーズで奮闘を続けるエリック・パスカル(平均17.0得点5.4リバウンド1.6アシスト)、ルーキートップの出場時間(平均33.2分)を誇るニューヨーク・ニックスのRJ・バレット(平均15.2得点5.6リバウンド3.6アシスト1.4スティール)といった対抗馬もおり、ワシントン・ウィザーズでスターターを務める八村塁(平均12.1得点5.3リバウンド1.5アシスト)の存在も見逃せない。
ナンが所属するヒートはイースト4位(12勝5敗)という好位置にいる点も評価できるのだが、新人王はチーム成績よりも個人成績が重視される傾向にあるため、現時点で新人王の投票をしたとしても、最も多くの票数を得るのはモラントだろう。
ただし、レギュラーシーズンはまだ60試合前後も残っており、今後インパクトのあるパフォーマンスを発揮できるならば、ナンが最有力候補へと浮上する可能性も残されていると言っていい。
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