「僕はずっと過去の自分よりも良い選手になれると信じてきた」
ディフェンディング・チャンピオンとして迎えた今シーズン。トロント・ラプターズは昨季のファイナルMVPカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)が退団しながらも、ここまですばらしいシーズンを送っている。
シーズン序盤にカイル・ラウリーとサージ・イバカ、その後パスカル・シアカムやマルク・ガソル、ノーマン・パウエルといった主力をケガで欠くも、白星先行で勝ち続けて、今年1月中旬から破竹の15連勝。2月13日(現地時間12日、日付は以下同)のブルックリン・ネッツ戦に敗れてしまい、連勝こそストップしたものの、ここまでイースタン・カンファレンス2位の40勝15敗を記録。
そのラプターズをけん引しているのは、キャリア4年目のシアカムだ。レナードに代わるエースとして迎えた今季、ここまで44試合に出場して平均35.0分23.5得点7.5リバウンド3.5アシスト1.0スティール0.9ブロックと、いずれも自己最高の成績で期待に応えている。
2016年のドラフト1巡目27位指名のシアカムは、カメルーン出身の25歳。昨季のMIP(最優秀躍進選手賞)に続き、今季はオールスターのスターター枠で初選出されるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けている。
13日に『USA TODAY Sports』へ掲載された記事の中で、シアカムはオールスター選出について「これこそ僕が自分自身に言い聞かせてきたこと。僕はずっと実現できると思ってたんだ」と語り、これまでのキャリアをこう振り返っていた。
「自分にとってベストな選手になろうとしなければ、目標とする場所になんてたどり着けない。ドラフト指名されたかどうかは関係ないんだ。僕はずっと過去の自分よりも良い選手になれると信じてきた。バスケットボールをプレーし始めたのが遅かっただけでなく、自分はそこにいるべきじゃないと感じてきたからこそ、誰よりもハードに取り組んできたんだ」。
17日にユナイテッド・センター(イリノイ州シカゴ)で行われるオールスターゲームで、シアカムはギリシャ出身のヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)がキャプテンを務めるTEAMヤニスの一員として出場する。同じカメルーン出身のジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、チームメートのカイル・ラウリーと世界中が注目する大舞台で共演できることは、シアカムにとっても最高の瞬間となるに違いない。