八村塁(ワシントン・ウィザーズ)がシニアナイトにともない、3月2日(現地時間1日)に母校・ゴンザガ大学をサプライズ訪問した。
シニアナイトとは、アメリカのカレッジバスケの伝統行事であり、卒業を控えた4年生にとって最後のホームゲームである。八村もNBAドラフト2019にエントリーしていなければ、この日がシニアナイトだったはず。だからこそ、多忙なスケジュールの合間を縫い、愛すべき元チームメイトたちのためにゴンザガ大学のキャンパス内にあるマッカーシー・アスレチック・センターに赴いたのだ。
会場では、初めに場内のビジョンで八村からのビデオメッセージを上映。映像は液晶トラブルにより、まるで途中で途切れてしまったように見えたのだが、その直後にまさかの本人登場。予期せぬスターの凱旋に、会場は八村を総立ちで迎え入れた。
会場に入るや否や、カメラマンたちの写真撮影に応じた八村。すると、思い出したかのように着用していたシャツを脱ぎ始め、かつて身につけていたゴンザガ大学のユニフォーム姿を披露した。サービス旺盛な彼の気遣いに、再び大歓声が巻き起こった。
この日、ゴンザガ大はセントメリーズ大学に86対76で勝利。見事、WCCトーナメントで優勝を果たした。スターの凱旋にチャンピオン、『Zagファミリー』にとってはまさに最高の1日となったことだろう。
サプライズ訪問の翌日、八村はゴールデンステイト・ウォリアーズ戦後の記者会見でも、この出来事に言及。シニアナイトについて、「前から計画していて、本当に行きたいと思っていた。改めて良い大学に行ったなと思います」と切り出すと、会場の雰囲気について「今までにないぐらいやばかったですね。(今までプレーした)どこの会場よりもすごかった。自分は普段あまり緊張や震えたりはしないけど、昨日はしましたね」とコメント。さすがの八村も特別な1日の母校訪問と会場の大歓声に、少し固くなったようだ。