どうにかシーズン再開を望むミドルトン
3月12日(現地時間11日)以来、新型コロナウイルスの影響でNBAはレギュラーシーズンが中断となっている。現地メディアの報道では、リーグは6月中旬から下旬にかけてシーズンの再開を目指しているというが、無観客試合を行うにせよ、爆発的かつ驚異的なスピードで感染者は世界的に増加している。
コミッショナーであるアダム・シルバー氏はシーズン再開に向けて尽力しており、『Real GM』によれば、リーグはサマーリーグの開催地にもなっているラスベガスでの試合開催を検討しているとのこと。各球団のホームで試合を行うとなれば、大人数が長距離移動をしなければならず、ウイルスの感染や拡散のリスクにつながる。よってチーム関係者を1つの都市に集め、不必要な移動はさせずに、施設内で食事、トレーニング、休息等すべてを完結させることが目的だという。
こうして徐々にシーズン再開に向けての前向きな具体案が浮上してきた中、『ESPN』のエリック・ウッドヤード記者によると、ミルウォーキー・バックスのクリス・ミドルトンがシーズン中断に対する胸中を打ち明けたそうだ。「願わくば、何とかして今シーズンを終わらせるためにコートに戻りたい。けれどすべてはNBAから告げられる。リーグはあらゆる人たちのためにも、今季を無駄にしないようにあらゆる手段を尽くしている」と、ミドルトンはコメント。今季バックスはリーグトップの戦績を残しており、優勝候補の1つとされている。ここまで最高のシーズンを送ってきただけに、完全なるシーズン中止は望んでいないことだろう。
情勢が不安に包まれていく中、ウイルスの収束の目処は立っていない。今後の感染拡大によっては、シーズンが再開される可能性も低くなってしまうかもしれない。しかしミドルトンが述べたように、リーグ関係者が常にこの危機的状況の中で、水面下で力を尽くしていることは忘れてはならないことなのだろう。