「今はもう、僕のかかとは本当に治ったんだと感じてる。歩いたり、ワークアウトしていても、僕を悩ますことはないからね」
今年2月6日(現地時間5日、日付は以下同)。4チーム間で計12選手が動くという大型トレードが成立し、ヒューストン・ロケッツの守護神クリント・カペラはアトランタ・ホークスへと移籍した。
スイス出身のカペラは208センチ108キロと屈強な肉体を誇るビッグマンで、今季まで3シーズン連続で得点とリバウンドの平均ダブルダブルに1.5ブロック以上を記録する26歳。
だが今季は右かかとを痛めた影響で、今年1月末から欠場が続いていたため、ホークスの一員としてコートに立つことなく、シーズン中断を迎えていた。
ホークス加入から約4か月が経過した6月13日に掲載された地元メディア『The Atlanta Journal-Constitution』の記事の中で、カペラは右かかとの痛みが完治したとコメントを残している。
「ずっと良くなったんだ。これまで毎日のように管理してきたからね。今はもう、僕のかかとは本当に治ったんだと感じてるよ。歩いたり、ワークアウトしていても、僕を悩ますことはないからね。だから今はコートに出てプレーできるのが待ちきれないんだ」。
今季のホークスはイースタン・カンファレンス14位の20勝47敗(勝率29.9パーセント)と、プレーオフ出場が絶望的だったため、7月31日からフロリダ州オーランドで再開される“第二幕”へ参戦することができず、シーズン終了となった。
オールスターガードのトレイ・ヤングを中心に、ホークスはケビン・ハーター、ディアンドレ・ハンター、キャメロン・レディッシュといった若手がウイングにおり、フロントコートにはジョン・コリンズ、ドウェイン・デッドモン、ブルーノ・フェルナンドといった選手が在籍しているなか、カペラにはペイントエリアで存在感を発揮し、ディフェンス強化に直結する働きが求められる。
今季のホークスはディフェンシブ・レーティング(100回のポゼッションにおける失点)でリーグ28位の114.4。オールスターブレイク後に5勝6敗(勝率45.5パーセント)と巻き返した時も、リーグ28位の116.6と低迷。ヤングとコリンズを中心とするオフェンス力で相手チームから勝利を奪ってきた。
そしてペイントエリアで平均45.7得点(リーグ10位)、フィールドゴール成功率51.3パーセント(同8位)を残したものの、相手チームには平均46.2得点(同28位)、フィールドゴール成功率51.2パーセント(同23位)も許していただけに、リム付近にカペラが入ることで、チーム側は改善が見込めると期待しているに違いない。
来季はカペラとコリンズが共にコートへ立ち、攻防両面で奮闘することが濃厚なのだが、「僕らは互いにコート上で補完できるだろうね。それぞれのことを理解し、問題なく一緒にプレーできると思う」とカペラは楽観的に見ている。
カペラはロケッツで2度のカンファレンス・ファイナル進出を含む61試合のプレーオフ経験があるだけに、若手ぞろいのホークスにとって貴重な存在となるのではないだろうか。