7月31日(現地時間30日、日付は以下同)からフロリダ州オーランドでスタートする今季の第二幕へ向けて、オクラホマシティ・サンダーにとって頼もしい助っ人が遂に動き出した。
2018年1月28日のデトロイト・ピストンズ戦で左膝膝蓋腱を断裂したため戦線離脱していたアンドレ・ロバーソンが、チーム練習で元気な姿を見せており、約2年半ぶりにコートへ復帰できる見込みとなっている。
今年4月18日。ロバーソンは母校コロラド大学のポッドキャスト「Catching Up With The Family」にゲストとして出演し、こう話していた。
「これはリハビリのステージの1つなんだ。今の僕は、正直なところプレーすべき段階に入ったと思ってる。でも今でもリハビリを続けてるんだ。チームのメディカルスタッフは僕が復帰できるように、再診断してくれている。長いトンネルの終わりが見えてくるまで、ただただ我慢を続けてきた。ものすごく長い道のりだったことは間違いないね。そしてようやく終わりが近づいているよ」。
ロバーソンはスティーブン・アダムズと並ぶチーム最古参の選手で、キャリア2年目の14-15シーズンから先発シューティングガードに定着。ディフェンスに秀でた201センチ95キロのスイングマンは、17年にオールディフェンシブセカンドチームに選ばれた実績を持つ。
7月12日に行われた「Zoom」による会見で、サンダーのチームメートたちはロバーソンについて期待を寄せていた。
「俺が対戦相手としてプレーしていた時、ドレ(ロバーソンの愛称)はサンダーが誇るストッパーだったからね」(クリス・ポール)
「彼は見ていて本当にいい状態で、いい動きを見せていた。彼をコートで見ることができてとてもうれしいよ。今日の練習では全てのメニューに参加していたんだ」(ビリー・ドノバン ヘッドコーチ)
「彼はすごくいいね。彼のプレーを見ることができて最高にハッピーだ。だって長い間ケガで離脱していたことがどんなことを意味するか、僕は分かってるからね。彼はエナジーをこのチームに持ち込んでくれている」(ダニーロ・ガリナーリ)
ウェスタン・カンファレンス5位のサンダー(40勝24敗)は、大ベテランのポールを中心にここまでディフェンシブ・レーティング(100回のポゼッションにおける失点)でリーグ9位の108.4。ファストブレイクによる失点はリーグ最少の平均10.5得点、被フリースロー試投数でも平均18.6本でリーグ最少に抑えており、被3ポイント成功率でもリーグ6位の34.4パーセントと、リーグ有数のディフェンス力を誇っている。
ウイングにロバーソンが加わることで、サンダーのペリメーターディフェンスはさらに強化されることが大いに期待でき、シーディングゲーム(順位決定戦)やプレーオフで再びストッパーという役割を与えられることになるかもしれない。
とはいえ、今季サンダーが最も効果を発揮するラインナップは3人のポイントガード(ポール、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー、デニス・シュルーダー)とガリナーリ、アダムズの5人。
ガリナーリあるいはシュルーダーの代わりにロバーソンを入れてディフェンスを強化するという選択肢もあるが、オフェンス面の貢献度を考えるとその可能性は低いだろう。
だが今月末から始まる第二幕へ向けて、ロバーソンはサンダーにとって貴重な戦力となるのではないだろうか。