「もっといいプレーができたんじゃないかと思ってしまう。だから残り2試合、俺たちはなんとしてでもいいプレーをして終えなきゃいけない」
2006年を最後にプレーオフの舞台から遠ざかっているサクラメント・キングスは、今季の第二幕でわずかなチャンスをモノにすべく、ウェスタン・カンファレンス11位(28勝36敗)でシーディングゲーム(順位決定戦)に臨んだ。
「どんな結末になろうと、皆が俺たちのことを脅威と見てなくとも、俺たちはコートに立ち、全試合に勝利してプレーオフ進出を決めるべくプレーする」。
今季チームの得点王となった司令塔のディアロン・フォックスは、気合十分でオーランドに乗り込んだものの、バディ・ヒールドやハリソン・バーンズ、ジャバリ・パーカー、アレックス・レンが新型コロナウイルスの検査結果で陽性反応が出たことでチームへの合流が遅れるなど、チームはなかなかベストメンバーを組めずに苦しんだ。
シーディングゲームでも初戦でプレーオフ出場争いをするライバル、サンアントニオ・スパーズに敗れたことを皮切りに3連敗。ニューオーリンズ・ペリカンズ戦に勝利したものの、続くブルックリン・ネッツ戦、ヒューストン・ロケッツ戦にも敗れたことで、プレーオフ出場争いから脱落。
8月10日(現地時間9日、日付は以下同)のロケッツ戦。フォックスはいずれもチームトップとなる26得点9アシストを挙げたものの、キングスは第2、3クォーターで35-70と突き放されてしまい、最終スコア112-129で敗戦し、14年連続でプレーオフを逃すことに。
「我々は何があろうと勝利するまで、考え方を変えなければいけないし、その事実を理解しなければならない。大事なことは、バブル(開催地)で得た全ての経験をレッスンとして学び、こういった試合をプレーしていかなければいけない」。
ルーク・ウォルトンHC(ヘッドコーチ)はそう振り返っており、就任2シーズン目となる来季に向けて意気込んだ。
またもプレーオフ出場を逃したフォックスは『The Athletic』へこう話している。
「俺たちは(第二幕の途中で)あきらめてしまったように思う。自分たち自身がいいプレーをしていなかったと感じているからだ。もっといいプレーができたんじゃないかと思ってしまう。だから残り2試合、俺たちはなんとしてでもいいプレーをして終えなきゃいけない」。
司令塔としてチームを勝利へと導くことができなかったことで、フォックスは誰よりも責任を感じているのかもしれない。だが自身が振り返ったように、残り2試合でチーム一丸となって勝利をつかみ、来季こそプレーオフへと返り咲くべく、何か収穫を得てほしいものだ。