ペイサーズがネイト・マクミランHCを解雇、ヒートHCはこの発表に「ありえない」

マクミランHCはペイサーズで指揮を執った4シーズンでいずれもプレーオフへと導いた[写真]=Getty Images

今月初めに2021-22シーズンまでの契約延長を結ぶも1回戦敗退後に決別

 8月27日(現地時間26日、日付は以下同)。インディアナ・ペイサーズはネイト・マクミランHC(ヘッドコーチ)を解雇したと発表した。

 マクミランHCは2013-14シーズンからペイサーズでアシスタントコーチ(AC)を3シーズン務め、16-17シーズンからHCへと昇格。今季までの4シーズンで計319試合を指揮して183勝136敗を残していた。

 183勝はペイサーズのHCとしてフランク・ボーゲルHC(250勝181敗/現ロサンゼルス・レイカーズHC)、ラリー・ブラウンHC(190勝138敗)に次ぐフランチャイズ史上3位だったものの、プレーオフでは4年連続でファーストラウンド敗退。

 18年はレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)率いるクリーブランド・キャバリアーズ相手に第7戦まで持ち込んだものの、その他の3年はいずれもスウィープ負け。昨年はビクター・オラディポ、今年はドマンタス・サボニスというオールスター選手をケガで欠いた状況ではあったものの、4シーズンでマクミランHCはペイサーズの指揮官を解任されることに。

主力選手がケガに見舞われても、強固なディフェンスを構築して勝ち切り、勝率5割以上を残したマクミランHC[写真]=Getty Images

 もっとも、ペイサーズは今月上旬にマクミランと契約延長をしていた。契約最終年となる来季、そしてチームオプションだった21-22シーズンの契約を行使していただけに、いくら今年のプレーオフでスウィープ敗退したとはいえ、疑問が残るものとなった。

 今年のプレーオフでペイサーズを4戦無敗で下したマイアミ・ヒートのエリック・スポールストラHCは敵将の解雇に「ありえない」と指摘し、「まったく信じられないね。ほんの2週間ほど前、シリーズが始まる時に彼ら(ペイサーズ)は契約延長をしていたんだ。でもシリーズを終えたら感情的な決断ですぐさま解雇してしまった。本当にがっかりだ」と続けた。

 リーグの情報筋が『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者へ伝えたところによると、ペイサーズが新たな指揮官として狙っているのはマイク・ダントーニHC。ヒューストン・ロケッツの指揮官として、今季で契約最終年を迎えているダントーニHCは、今季終了後にロケッツを離れることが濃厚と複数の現地メディアが報じており、ペイサーズがターゲットにしているという。

 とはいえ、マクミランHCはペイサーズでディフェンシブなチームを構築し、4シーズン連続の勝率5割以上、今季は45勝28敗(勝率61.6パーセント)を残していただけに、今後新たな指揮官と契約するうえで、ペイサーズ側に不信感を抱くコーチが出てきたとしても、決しておかしくはないだろう。

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