選手たちとオーナー陣の架け橋となったのは絶大な影響力を誇るジョーダン
8月27日(現地時間26日、日付は以下同)。NBAとNBA選手会(NBPA)はこの日予定されていたプレーオフ ファーストラウンドの3試合を延期することを発表。
人種差別問題の解決、そして社会正義を強く主張し、選手たちはプレーオフというシーズンの中でも大一番と呼べる時期ながら、27日の試合をボイコットするというアクションに移した。
その後選手やコーチたちが集ってミーティングを行い、今後に向けた話し合いを実施。そこでプレーオフの続行または終了に関するアンケートではLAの2チーム(ロサンゼルス・レイカーズ、ロサンゼルス・クリッパーズ)を除く28チームが続行することを希望した。
ボイコットから一夜明けた28日。選手たちは再びミーティングを行い、プレーオフを再開する方向性で一致。NBAのエグゼクティブバイスプレジデントのマイク・バスはプレスリリースの中で「28日の午後に選手たちと第二幕の開催地(フロリダ州オーランド)に残っている13チームの理事、NBA選手会の代表者たち、リーグオフィス、そしてNBAの労働委員会チェアマンを務めるマイケル・ジョーダン(シャーロット・ホーネッツ オーナー)がミーティングをし、今後のステップについて話し合いをする予定です」と話している。
今回の件で、選手たちとオーナー陣の架け橋となったのはジョーダンだった。リーグの情報筋が『ESPN』へ伝えたところによると、NBA30チームのオーナーの中で黒人として唯一の筆頭オーナーであるジョーダンが、もともと親交のあるクリス・ポール(NBA選手会代表/オクラホマシティ・サンダー)へ手を差し伸べ、オーナー会議で理解を得ることになったという。
なお、この日リーグ側が発表した内容では、プレーオフの再開は29または30日。そのため、28日に予定されていたウェスタン・カンファレンス ファーストラウンドのロサンゼルス・クリッパーズ対ダラス・マーベリックス戦、デンバー・ナゲッツ対ユタ・ジャズ戦、さらにはトロント・ラプターズ対ボストン・セルティックスによるイースタン・カンファレンス・セミファイナル初戦も延期となった。
プレーオフ再開が決定したことで、選手たちは再びチャンピオンシップモードとなり、激しい戦いを繰り広げることになるだろう。それと同時に、コートへ『Black Lives Matter』と掲出しているように、選手やコーチたちは今後も人種差別問題の解決、そして社会正義を訴えていく。