「彼はリーグの中で知られている選手であり、リスペクトされている存在なんだ」とマイク・ペンバーシーAC
約1年間に及ぶ長丁場となった2019-20シーズンを制したロサンゼルス・レイカーズは、2010年以来、フランチャイズ史上17度目のNBAチャンピオンとなった。
このチームにはレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスという2大スーパースターがいるだけでなく、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、ダニー・グリーン、ラジョン・ロンド、カイル・クーズマ、ドワイト・ハワード、マーキーフ・モリスといった有能な選手を擁し、厚い選手層でプレーオフを勝ち抜いた。
そんな中、バックアップガードとしてプレーするアレックス・カルーソはドラフト外で2ウェイ契約からはい上がった苦労人。昨季までの2シーズンはNBAとGリーグを行き来し、キャリア3年目となった今季、ようやくローテーション入りを果たしている。
196センチ84キロのガードはハッスルプレーでベンチからチームを盛り立て、オフェンスでは思い切りのいいドライブやショットを決め、ディフェンスでは身体を張ったプレーで仕事をこなす好選手。
レギュラーシーズンでは64試合(うち先発は2試合)に出場して平均18.4分5.5得点1.9リバウンド1.9アシスト1.1スティールを記録。プレーオフでは平均24.3分とプレータイムを伸ばし、6.5得点2.3リバウンド2.8アシスト1.1スティールと活躍した。
マイアミ・ヒートとのNBAファイナル第6戦ではハワードに代わって先発出場し、プレーオフ自己最多となる32分42秒コートに立ち、4得点3リバウンド5アシスト1スティール1ブロックの活躍で優勝に貢献した。
10月23日に『Lakers Daily』へ掲載された記事の中で、マイク・ペンバーシーAC(アシスタントコーチ)はカルーソについてこう話している。
「毎回、我々はオフシーズンまたはトレードデッドライン前に、トレードをしたがっていたんだが、(オファーしてくる)どのチームもアレックス・カルーソを欲しがっていたんだ。彼はリーグの中で知られている選手であり、リスペクトされている存在なんだ」。
カルーソの年俸は今季、来季ともに275万ドル(約2億8600万円)と安いことも、他チームには魅力に映ったのだろう。
だがペンバーシーACは「彼が持つバスケットボールIQは本当に高いんだ。それに平均以上の身体能力があり、すばらしいディフェンダーでもある。そういったことが、彼を良い選手にしているんだと思う」と26歳の苦労人を称賛していた。
レブロンとの相性も良く、献身的なプレーが光るカルーソは、レイカーズで自らの居場所を見つけたことで、自信を増したことだろう。2連覇を狙う来季も、レイカーズのベンチから効果的なプレーを見せてくれるに違いない。