昨季の覇者ロサンゼルス・レイカーズは、オフシーズンのトレードとドラフト、フリーエージェント(FA)戦線でダニー・グリーン(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、エイブリー・ブラッドリー(現マイアミ・ヒート)、ラジョン・ロンド(現アトランタ・ホークス)というバックコート陣を流出。
その穴埋めとして、オクラホマシティ・サンダーからスコアリングガードのデニス・シュルーダー、クリーブランド・キャバリアーズとのトレードでアルフォンゾ・マッキニー、そしてFAでベテランのウェスリー・マシューズを獲得し、連覇に向けてロースターを整えている。
特に11月23日(現地時間22日)に契約を結んだマシューズは、キャリア12年目のベテランで、父ウェスリー・マシューズSr.は1980年代後半にレイカーズでアービン“マジック”ジョンソンらと共にプレーしており、87、88年の2連覇を経験してきた。
34歳のベテランがレブロン・ジェームズやアンソニー・デイビス(再契約濃厚)のように長時間プレーすることはないものの、3ポイントとディフェンスに秀でたロールプレーヤーとして、レイカーズでローテーション入りすることは確実。
3ポイントはキャリア平均で38.1パーセントという高確率を残しており、レブロンのキックアウトからマシューズが鮮やかに長距離砲を沈めるシーンを何度も目にすることができるだろう。
「そりゃ俺だってシュートしたいよ。シュートしたくないヤツなんているかい? 自分のスポットに行けばボールが俺に回ってくることは分かってるからね」と先日行われた会見でマシューズは自信をのぞかせている。
とはいえ、この男の真骨頂はディフェンスだ。これまで相手チームとしてレブロンともマッチアップを重ねてきただけに、今季はレブロンらレイカーズのチームメートたちをサポートし、相手チームのスコアラーやシューターをスローダウンさせることが主な役割となる。
マシューズは「俺はこのチームが求めることなら何だってやってみせるさ。それがディフェンスなんだと思いたい。俺は状況を読むことができるし、急いでアジャストすることだってできる。ディフェンスをするというマインドが備わっているからね」と話しており、献身的なプレーが大いに期待できる。
先発・控えを問わずにロールプレーヤーとしてチームに貢献できるマシューズのような選手は、ディフェンディング・チャンピオンにとっても心強いことだろう。