12月10日(現地時間9日、日付は以下同)。今年のオフシーズンに2度のトレードを味わったダニー・グリーンが、新天地フィラデルフィア・セブンティシクサーズの練習に初参加した。
キャリア11年目となった昨季、グリーンはロサンゼルス・レイカーズでスターターの一角を務め、自身3度目のNBAチャンピオンとなった。トロント・ラプターズでプレーしていた一昨季の優勝に続き、個人としては2連覇を達成しており、サンアントニオ・スパーズ(2014年)と合わせて異なる3チームで優勝した史上4人目の選手となった。
11日に『NBC Sports』へ掲載された記事の中で、グリーンはシクサーズへ加入したことについてこう話している。
「最高さ。(誰かに)求められ、引っ張りだこになっていたんだからね。僕はここにいることができてハッピーさ。このチームが僕のことを欲しがってくれたんだからそりゃうれしいさ。彼らの期待に沿うことができるといいね。でもそれとは別に、このチームにはプレッシャーもかかってくる。僕は今、(個人として)2連覇しているから、このチームは僕を(NBAファイナルへ)連れていって、もう1つのタイトルを獲得することが仕事になる。もしそれができなければ、うんざりするだろうね。でも大丈夫。僕はプレーするだけさ」。
昨季終了後、新たな指揮官にドック・リバースを迎えたシクサーズは、ジョエル・エンビードとベン・シモンズというオールスターデュオの周囲にグリーン、セス・カリーというシューターを加えており、フォワードには平均20得点近くを見込めるトバイアス・ハリス、ベンチには昨季レイカーズで自身初優勝を飾ったドワイト・ハワードもおり、イースタン・カンファレンス上位の戦力を有していると言っていい。
Good looks. pic.twitter.com/shxxC9eacg
— Philadelphia 76ers (@sixers) December 10, 2020
リバースHC(ヘッドコーチ)は2008年にボストン・セルティックスで優勝経験があるものの、シクサーズのロースターは経験豊富とは言えないだけに、グリーンとハワードというキャリア10年以上を誇り、優勝経験があるベテランの加入は大きい。
「僕の仕事というのは、コートに出て若手たち、あるいはいくつか経験を積んだ選手たちを助けること。僕とドワイトが彼らに教えて、勝利するカルチャー、勝利するという雰囲気を持ち込み、ここで構築していくことだと思っている。もちろんこれは一夜にしてできることじゃない。1日1日やっていく。それがプロセスというやつさ。皆にはオールスターブレイクか、シーズン終了時に何が待ち受けているのかをメンタル面で備えていてほしいね」。
エンビード、シモンズの周囲に頼れるサポーティングキャストを加えたシクサーズ。3ポイントとディフェンスを持ち味とする“3&D”タイプのグリーンは、スパーズでティム・ダンカン、マヌ・ジノビリ(共に元スパーズ)、トニー・パーカー(元スパーズほか)というビッグ3とプレー。ラプターズでもカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)やカイル・ラウリー、レイカーズではレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスというスーパースターたちとプレーしてきただけに、新天地でもスムーズに溶け込むことができると期待したい。