「俺はコートに出て、勝利することだけにフォーカスしている」
NBAキャリア10年目の肉体派、エネス・カンターは今季2シーズンぶりに帰還したポートランド・トレイルブレイザーズでここまで14試合(うち先発は2試合)に出場し、平均10.1得点9.3リバウンド1.0アシストにフィールドゴール成功率62.1パーセントを残している。
先発センターのユスフ・ヌルキッチが1月15日(現地時間14日、日付は以下同)のインディアナ・ペイサーズ戦で右手首を骨折し、復帰まで少なくとも8週間と報じられてからは、先発センターとして奮闘している。
22日に『NBC Sports Northwest』へ掲載された記事の中で、カンターは先発だろうがベンチスタートだろうが「俺には関係ないね」と切り出し、こう語っていた。
「俺はこれまでのキャリアの中で、その両方を経験してきた。先発出場もしてきたし、ベンチから出場することだってあった。ブレイザーズでも、2年前はヌルキッチがケガで離脱していたことで多くの試合に先発していた。今シーズンも(ヌルキッチがケガするまでは)ベンチから出場している。俺はコートに出て、勝利することだけにフォーカスしているんだ」。
一昨年の夏にフリーエージェント(FA)となったカンターは、ボストン・セルティックスと契約を結んで1シーズンをプレーしたものの、昨年11月21日に成立した3チーム間のトレードでブレイザーズへ帰還。
カンターはこれまでプレーしてきたチーム(ユタ・ジャズ、オクラホマシティ・サンダー、ニューヨ―ク・ニックス、セルティックス)とブレイザーズとの違いについて、持論を展開している。
「正直に言うよ。別に俺が今このチームでプレーしているからという理由でこう言うつもりじゃないけど、ここのコーチングスタッフはこれまででベストなんだ。彼らはとてもフレンドリーで、いつでも助けになってくれるんだ。彼らは笑ってくれるし、ポジティブなエナジーを持ち込んでくれる。それが俺にものすごい自信をもたらし、コートに出て戦ううえでポジティブなエナジーになるんだ」。
ブレイザーズのテリー・ストッツHC(ヘッドコーチ)は就任9年目。ブレイザーズは昨季まで7シーズン連続でプレーオフにも出場しており、カンターが在籍していた一昨季にはカンファレンス・ファイナルにも進出し、戦力充実の今季はチャンピオンシップ獲得を目指して戦っている。
そしてチーム一筋9年目のデイミアン・リラード、8年目のCJ・マッカラムについてもこう話していた。
「CJやデイムみたいな選手がどうしてこのチームに残りたいのか。他の都市やマーケットに行くことに興味がないのか。それは彼らが単純にポートランドで王座を獲得したいからなんだ。つまり、このチームはリーグの中でも円満な球団の1つなのさ」。
現在はマッカラムも左足負傷で戦線離脱しているものの、リラードを中心にロバート・コビントンやデリック・ジョーンズJr.、カーメロ・アンソニー、ギャリー・トレントJr.にカンターといった選手たちが奮戦している。
主力選手たちがケガで離脱する中、ブレイザーズが白星先行を維持し、プレーオフ出場圏内をキープできるか注目していきたいところだ。