「彼なら偉大になれるだけの才能がある」とシモンズを評価するグリーン
今季開幕前、ヒューストン・ロケッツでゼネラルマネージャーとして大きな功績を残したダリル・モーリーを、フィラデルフィア・セブンティシクサーズは新たなバスケットボール運営部門代表としてチームに招へい。その後コーチ陣を一新してロスター編成も行ったシクサーズは、1月28日(現地時間27日)の時点で戦績13勝6敗と東の首位を走っている。
新体制でのスタートは好調で、シクサーズのスター選手の1人であるベン・シモンズも今季平均12.8得点8.4リバウンド7.9アシストと活躍。一時期はジェームズ・ハーデン(ブルックリン・ネッツ)とのトレードが噂されたが、『ESPN』のマーク・スピアーズ記者によると、彼は最終的にチームに残留できたことを心底喜んだという。「フィラデルフィアに優勝をもたらすことができると信じている」と語っており、今後シクサーズでの飛躍を望んでいることだろう。
恵まれたサイズとフィジカル、ボールハンドリングなど非凡な才能をみせているシモンズ。今後さらなる成長が期待されているが、今季チームに加入したダニー・グリーンは、まだ若いシモンズがレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)と比較されることに難色を示しているそうだ。『USA Today Sports』が報じている。
「レブロンは言うまでもなく偉大な選手の1人。そしてベンもサイズ、能力、スピードといったポテンシャルが備わっている。けれど彼みたいにまだ若い選手が、レブロンやマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)と比較されるのはフェアじゃない」と、グリーンはコメント。確かにシモンズはそのサイズやオールラウンドな活躍ぶりから、レブロンと比較される声も存在する。だがレブロンの偉大さを鑑みれば、その比較論は早計だという考えだ。
「ベンはまだバスケットを学んでいる途中で、現時点でも優れた選手だ。でももし偉大な選手たちと同じ領域にたどり着きたいのなら、まだまだ道のりは険しい」と、語るグリーン。彼は昨季レイカーズで優勝を達成し、間近でレブロンのパフォーマンスやメンタリティなどを目にしてきた。それだけに彼と同じステージへ到達するまでの道のりが、並大抵の険しさではないことを理解しているのだろう。
それでもグリーンは、「ベンをほかの偉大な選手たちとの比較論に放り込むのはフェアじゃない。でも彼なら偉大になれるだけの才能がある」と、最後はシモンズへの期待でコメントを締めくくった。
グリーンはシクサーズに移籍後、シモンズのジャンパーにはポテンシャルがあると述べるなど、何かと彼を気にかけて評価をしている様子だ。異なる3つの球団で3度の優勝を達成した大ベテランの彼は、シモンズの将来的な成長を見守っているのかもしれない。