ヤニス・アデトクンボ「僕らのことを誰かに話してもらうためにプレーしてはいない」

アデトクンボ率いるバックスが好調をキープ[写真]=Getty Images

「僕は(注目チームとして)取り上げられないことを好んでいるように思うね」

 ミルウォーキー・バックスは3月21日(現地時間20日、日付は以下同)に行なわれたサンアントニオ・スパーズ戦を120-113で勝利して今季最長となる6連勝をマーク。

 直近12試合のうち11勝と調子を上げているバックスは、27勝14敗でイースタン・カンファレンス3位の座を堅持。1位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(29勝13敗)とは1.5ゲーム差と、射程圏内としている。

 とはいえ、このチームは昨季までの2シーズンでいずれもリーグトップの戦績でレギュラーシーズンを終えており、ヤニス・アデトクンボは2シーズン連続でシーズンMVP、クリス・ミドルトンも2年連続でオールスター入りしており、豪華戦力を有するチーム。

 だが今季はジョエル・エンビードベン・シモンズを擁するシクサーズがイースト首位を快走。2位にはケビン・デュラントジェームズ・ハーデンカイリー・アービングというリーグ最高級の“ビッグ3”を形成したブルックリン・ネッツがおり、過去2シーズンと比較するとインパクトが薄れている印象がある。

 もっとも、アデトクンボはそのことについて全く問題視していないという。

「僕らは自分たちのことを誰かに話してもらうためにプレーしてはいない。僕はそっちの方がいいね。1人にしてほしいくらいさ。まばゆい光も好んでいないし、誰かが自分たちについて話すことも好んじゃいない。自分とチームメートたちにプレッシャーを与えるだけだからね」。

 スパーズ戦でもアデトクンボは26得点8リバウンド15アシストの大暴れを見せており、リーグ最高級の選手であることに変わりはない。過去2シーズンとは異なり、今季は優勝候補とプッシュされることもほぼなく、比較的静かなシーズンとなっているのだが、アデトクンボはこう話している。

「僕は(注目チームとして)取り上げられないことを好んでいるように思うね。僕らはコートに出て互いに楽しんで、バスケットボールを楽しくプレーする。そして仕事を遂行するのさ。でも、僕らについて話をすることはあるし、そうじゃない時だってある。個人的には、話題にならない方が好きだね」。

 アデトクンボ率いるバックスが見据えるのはポストシーズン。過去2シーズンともイーストを勝ち上がれなかっただけに、プレーオフで勝ち上がることにフォーカスしているのだろう。

 シーズン終盤戦ならびにプレーオフに向けて、バックスは先日のトレードでPJ・タッカーを獲得しており、スパーズ戦でそのタッカーがバックスデビュー。12分44秒の出場で無得点に3リバウンド1ブロックに終わったものの、ドリュー・ホリデーはこう語る。

「彼は最高さ。どこにいようと彼の声を聞くことができたからね。ベンチにいようとコートに出ていようと、彼の声を聞くことができた。本当に楽しいね。ああやってコミュニケーションをとるヤツのことは大好きさ。声が大きいしとてもクリアだから、僕らのゲームをすごく助けてくれると思う」。

 新たにタッカーとロディオンス・クルッツを加えて戦力増強を行なったバックス。リーダーのアデトクンボは今後に向けて「自分たちのやるべきことを継続していくだけ。互いに楽しみ、正しいプレーを心がけて試合に勝利していく」と口にした。

 シーズン終盤戦ならびにプレーオフに向けて、バックスがどこまでチームケミストリーを醸成させていくことができるのかは気になるところだ。

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