ドラフト外のウォーレス、ピアースとウェバーが殿堂入りと現地記者が報道
5月16日(現地時間15日、日付は以下同)。コネチカット州アンカスビルにあるモヒガン・サン・アリーナにて、2020年のバスケットボール殿堂入りを決めたメンバーたちの式典が行なわれた。
ティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)、ケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)、ルディ・トムジャノビッチといった面々がそろい、昨年1月末に逝去したコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)の妻ヴァネッサも駆け付け、記念すべき日を祝福した。
そして翌17日には、今年殿堂入りするメンバーが正式に発表されることとなる。3月10日に発表された最終候補たちの中で、選手部門でノミネートされたのはクリス・ボッシュ(元トロント・ラプターズほか)、マイケル・クーパー(元レイカーズ)、ティム・ハーダウェイ(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)、マーキス・ジョンソン(元ミルウォーキー・バックスほか)、ポール・ピアース(元ボストン・セルティックスほか)、ベン・ウォーレス(元デトロイト・ピストンズほか)、クリス・ウェバー(元サクラメント・キングスほか)と、こちらもレジェンドばかり。
正式発表を翌日に控えた16日。『The Undefeated』のマーク・J・スピアーズ記者がウォーレスとウェバー、『The Boston Globe』のゲイリー・ウォッシュバーン記者がピアースの殿堂入りを報じた。
ウォーレスは史上最多タイとなる4度の最優秀守備選手賞を獲得した名ディフェンダー。04年のピストンズ史上3度目の優勝に絶大な貢献をしたハードワーカーで、オールスター選出4度、オールNBAチーム選出5度、オールディフェンシブチーム選出6度というすばらしい実績を持つ。
ウェバーは206センチ111キロという見事な肉体を持ち、得点・リバウンド・アシストと3拍子そろったオールラウンドなビッグマンとして活躍。1993年のドラフト全体1位は、新人王、オールスターとオールNBAチームにそれぞれ5度選ばれ、キングス在籍時の00-01シーズンにはキャリアハイの平均27.1得点に11.1リバウンド4.2アシスト1.3スティール1.7ブロックを残し、MVP候補に入るパフォーマンスを見せていた。
ピアースはキャリア19シーズンでNBA歴代16位となる2万6397得点を残した00年代を代表するスコアラー。08年にはエースとしてセルティックスの通算17度目となった優勝を強烈にプッシュしてファイナルMVPを獲得。そのほか、オールスターに10度、オールNBAチームに4度選ばれた。
なかでもウォーレスが殿堂入りとなれば特筆すべき快挙と言える。というのも、これまで96-97シーズンにNBA入りした選手たちのうち、96年のドラフト全体1位指名のアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか/16年)、5位のレイ・アレン(元シアトル・スーパーソニックスほか/18年)、13位のコービー、15位のスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか/18年)と4人が殿堂入りしているのだが、ウォーレスはドラフト外からオールスターへと成長を遂げたからである。
バスケットボール殿堂入りにおいて、これまでNBAのドラフト外の選手が選ばれたことは皆無。17日にウォ―レスの正式な殿堂入りが発表されれば、新たな歴史を作ることになるだろう。