トロント・ラプターズに所属する渡邊雄太が21日、オンラインでの記者会見に応じた。
NBA3年目となった今シーズンは、昨年12月にラプターズと2ウェイ契約を結ぶと、ディフェンスやリバウンドといった献身的なプレーが評価されて4月に本契約を勝ち取った。自身にとって飛躍のシーズンとなったが、「あくまで通過点だし、来シーズンの保証はもらえていないので、まだまだ勝負。また来シーズンに向けて頑張っていきたい」と気を引き締めた。
渡邊は2018年にドラフト外からメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結んでNBA入りを果たしたが、グリズリーズで過ごした2年間はGリーグが主戦場。特に2年目はNBAで1試合平均5.8分の出場とほとんどプレータイムがなく、悔しい思いをしたが、ラプターズでは一度もGリーグでプレーせず。シーズンをとおしてNBAに居続けることができたが、その要因として「準備の大切さ」を強調した。
「徐々に出場時間がもらえるようになったのは、普段から準備できていたからなんじゃないかと思っている。それは1年目からいつ試合に出てもいいように、『自分が出たらこういうふうにしよう』というメンタル面での準備がしっかりできていた」
常に準備し続けた努力が実り、今シーズンは自身最多となる50試合に出場し。1試合平均14.5分4.4得点3.2リバウンド0.8アシストをマークし、3ポイントシュートは40.0パーセントと高確率で成功させたが、「試投数が圧倒的に少なかった。そこを増やしつつも40パーセントは絶対キープして、もっと上げていければ脅威なシューターになれる。今回40パーセント決めたからといって満足していないし、チームがそういうプレーを求めているのであれば、その上をいくような選手になれるよう努力したい」と上を見据えた。
念願だった本契約を結び、新たな一歩を踏み出した渡邊。次なる目標は「優勝」だといい、「こういう世界にいるのでどこにいても安心はできないが、来シーズンはロスターに残って優勝を目指していくというスタンスは変わらない。リングを取ることをめざしてやっていくつもりです」と決意を新たにした。