「客観的になれない理由はないね。彼はやる気になっているし、それは我々も同じ」とマイヤーズGM
5月25日(現地時間24日、日付は以下同)。ゴールデンステイト・ウォリアーズのボブ・マイヤーズGM(ゼネラルマネージャー)が2020-21シーズンの終了会見をオンラインで行った。
開幕2連敗スタートとなったウォリアーズは、勝率5割を切る時期もあったが、スーパーエースのステフィン・カリー、ヴォーカルリーダーのドレイモンド・グリーンを中心に、アンドリュー・ウィギンズやケボン・ルーニー、ケリー・ウーブレイJr.にジェームズ・ワイズマン、ジョーダン・プールらの活躍もあり、39勝33敗でレギュラーシーズンをフィニッシュ。
ウェスタン・カンファレンス8位となったウォリアーズは、2年ぶりのプレーオフ進出をかけてプレーイン・トーナメントへ臨んだものの、ロサンゼルス・レイカーズ、メンフィス・グリズリーズに敗れたことでシーズン終了となった。
マイヤーズGMは今夏にカリーと延長契約を締結することを目指しており、「客観的になれない理由はないね。彼はやる気になっているし、それは我々も同じ。私たちはできる、とても自信があると言っておこう」と話している。
ウォリアーズのフランチャイズプレーヤーとして君臨するカリーは、今季自己最高となる平均32.0得点で自身2度目の得点王に輝いており、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)と共にシーズンMVPの最終候補に名を連ねている。
17年に5年約2億ドル(約216億円)というスーパーマックス契約を結んだカリーは、来季約4578万ドル(約49億4424万円)という超巨額年俸を受け取り、来季終了後に制限なしフリーエージェント(FA)となる。
カリーは来年3月に34歳を迎えるものの、今季はキャリア12年目にして自己最高級のパフォーマンスを見せており、ウォリアーズという球団を超えてNBA全体に強烈なインパクトを与えており、選手生命を脅かすような大ケガでもない限り、あと数年は超一線級でプレーできると予想されている。
『ESPN』のボビー・マークスによると、カリーは22-23から25-26シーズンにかけて、4年2億1540万ドル(約232億6320万円)もの超巨額契約を締結できる資格を手にしている。今夏ウォリアーズと2度目のスーパーマックス契約を結べば、年平均5385万ドル(約58億1580万円)という、超がつくほどのスーパーマックス契約が誕生することとなる。
とはいえ、今季このチームは約1億7111万ドル(約184億7988万円)と、リーグ最多となる年俸を支払っており、来季もカリー、クレイ・トンプソン、ウィギンズ、グリーンの4選手だけで約1億3936万ドル(約150億5088万円)を占めており、カリーとの延長契約でチームの財政事情をさらに圧迫してしまうことは否定できない。
だがウォリアーズ一筋12年目を終え、数々のフランチャイズ最多記録を保持するカリーは、その巨額契約を結ぶ価値がある選手であり、多方面で大きな影響力を及ぼす人物となっているのは事実。
スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)はカリーとの延長契約について「それが実現しない理由は何もない。楽しみにしているよ」と話しており、来季に向けてこう口にしている。
「我々は来シーズンを楽しみにしている。ドレイモンドとステフは非常に高いレベルでシーズンを終えているし、クレイも戻ってくる。それにロースターを強化する機会もあるし、若手たちの台頭もあるから、ものすごく楽しみだ」。
今季のプレーオフ返り咲きは叶わなかったものの、トンプソンが来季こそ完全復活を遂げることができれば、ウォリアーズが再びプレーオフ常連チームへと飛躍する可能性は十分ある。その中心は紛れもなくカリーなだけに、今夏の動向に注目していきたい。