アデトクンボが「1年間は離脱するかも」と思ったケガから復帰までの1週間を振り返る

サンズとのファイナル初戦で復帰したアデトクンボ(中央)[写真]=Getty Images

 7月7日(現地時間6日、日付は以下同)に幕を開けたNBAファイナル。第1戦はホームのフェニックス・サンズが118-105でミルウォーキー・バックスを下し、シリーズを1勝0敗とした。

 バックスは敗れたものの、ヤニス・アデトクンボが復帰して先発出場できたことは間違いなく朗報だった。6月30日に行なわれたアトランタ・ホークスとのイースタン・カンファレンス・ファイナル第4戦で左膝の過伸展となったアデトクンボは、翌第5、6戦を欠場。

「1年間は離脱するかもしれないと思った」とアデトクンボが明かしたように、不自然な着地をした際に左膝を伸ばしてしまい、苦痛に顔をゆがめてコートへ倒れ込んでいたのだから、そう思ってしまうのも無理はない。

 それでも、バックスのフランチャイズプレーヤーは「タフだったよ。でも僕はコートへ戻るためにベストを尽くさなきゃと思っていた。メディカルスタッフの話を聞き、正しい治療をしてきた。自分の身体をケアし、チームメートたちのサポートもあって、今僕はこうして戻ることができた」とこの1週間を振り返っていた。

 膝を痛めていただけに、どこまで回復しているか心配されていたが、第1クォーターに得意のドライブからダンクをたたき込むなど徐々に快適な動きを見せていた。左膝の状態を確かめるようにプレーする場面もあり、サンズが送り込んできたジェイ・クラウダーキャメロン・ジョンソンの前にターンオーバーを犯したり、ストップされる場面もあったが、終わってみれば35分20秒の出場で20得点17リバウンド4アシスト2スティール1ブロックをマーク。

 前半終盤にはサンズの速攻を食らってしまい、バックコートから駆け抜けてミケル・ブリッジズのレイアップを見事なチェイスダウンブロックで封じるなどこれぞアデトクンボという超絶プレーでも魅せた。

 とはいえ、試合は4度の同点、7度のリードチェンジこそあったものの、サンズに主導権を握られてしまい、突き放されては追い上げるというバックスにとっては苦しい展開に。

 ロースター全員がファイナルデビュー戦となったこの日、アデトクンボのほかではクリス・ミドルトンが29得点7リバウンド4アシスト、ブルック・ロペスが17得点6リバウンド、ドリュー・ホリデーが10得点7リバウンド9アシストを記録。

 だがミドルトンは9日に行なわれる第2戦以降に向けて「簡単にはいかないことは分かっている。タフになることも分かっている。僕らがこのシリーズで落ち込むことも何度かあるだろう。でもシリーズは終わっちゃいない。これからもやり合っていくし、プレーしていく」と前を向いていた。

 イーストのプレーオフではオールスイッチで効果を発揮したロペスだが、サンズとの初戦ではクリス・ポールデビン・ブッカーがスイッチから絶妙な距離を保って自慢のショットを放り込んでいた。

 特にポールはそれを機に調子を上げて、第3クォーターだけで16得点と爆発していただけに、次戦までに何とか対応策を用意しておきたい。

モバイルバージョンを終了