7月7日(現地時間6日、日付は以下同)に行なわれたNBAファイナル初戦。フェニックス・サンズのデビン・ブッカーは第1クォーターに12得点3アシストでけん引し、終わってみれば27得点6アシスト3スティールをマーク。
ホームのフェニックス・サンズ・アリーナには1万6557人が詰めかけ、フランチャイズ史上初優勝を目指すチームを大きく後押ししたこともあり、サンズが118-105でミルウォーキー・バックスを下して勝利を収めた。
この試合ではクリス・ポールが32得点9アシスト、ディアンドレ・エイトンが22得点19リバウンドの活躍を見せたのだが、ブッカーはこの勝利のカギとして「チームディフェンス」を挙げている。
「皆でコミュニケーションをとっていた。僕らはこの試合を運に任せるようなゲームにしたくなかった。最高のレベルでガードしたかったんだ。それこそ、このチームが成功を収めている要因だし、僕らはこのチームディフェンスを頼りにしているんだ」。
この試合、ブッカーはフィールドゴール38.1パーセント(8/21)、3ポイント12.5パーセント(1/8)とシュートタッチに苦しんだものの、フリースロー10本を確実に沈めて繋いでみせた。
そしてサンズはバックスが仕掛けるペイントエリアの猛攻をなるべくノーファウルで防ぎ切り、40分以上に渡ってリードを保って白星を手にした。
ちなみに、ファイナル初戦が行なわれたこの日、ラスベガスでは東京オリンピックへ出場するアメリカ代表のトレーニングキャンプがスタート。ブッカーに加え、クリス・ミドルトン、ドリュー・ホリデー(共にバックス)の3選手はファイナル終了後に合流することになるのだが、極めて多忙なスケジュールと言っていい。
「僕は近いうちに合流する。でも今最もフォーカスしているのはそこじゃない。そのことはコーチ・ポップ(グレッグ・ポポヴィッチHC/アメリカ代表)に話したし、(ジェリー)コランジェロ(マネージングディレクター)にも話した。ベガスで皆が集まったことは知っているよ。僕は今、ファイナルという大舞台に立っている。でもね。あそこに合流するのが楽しみなんだ。近いうちに行くことになるさ」とブッカーは話す。
アメリカ代表は日本へ向かう前に、11日からナイジェリア代表、オーストラリア代表、アルゼンチン代表、スペイン代表とのエキシビジョンゲームを行なうのだが、もしサンズがファイナルを4戦無敗のスウィープで制したとしても、第4戦が行なわれるのは15日のため、シーズン終了後に合流し、すぐさまオリンピックに臨む可能性が高い。
それでも、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックの前にセレクトチームの一員として練習相手を務めたこともあるブッカーは、アメリカ代表としてプレーすることは「すごく重要。僕の人生のゴールなんだ」と切り出し、こう続けている。
「いつも言っていることだけど、それがバスケットボールの中で最も名声のあるイベントなんだ。自分の国の代表を務めることは、自分自身をさらなる高みへと導いてくれると思っている。だから金メダルを勝ち取ることよりもすばらしいことがあるとは思っていない」。
もちろん、今のブッカーはサンズを背負って立つ重要な役割を担っており、フランチャイズ史上初優勝という新たな歴史を作り出すチャンスでもある。伝説になるべく、日々ハードワークをこなして最高の結果へと結びつけるように大切に過ごしてほしいところだ。