東京オリンピックの無観客開催を知ったデュラント「俺は当然がっかりした。でも…」

オリンピックの無観客開催についてデュラントがコメント[写真]=Getty Images

 7月9日。23日に幕を開ける東京オリンピックで、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県の会場で行なわれる競技はすべて無観客で開催されることとなった。

 一方、アメリカでは新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでおり、今季開幕時には無観客や収容人数の10パーセント程度の観客動員数だったNBAも、徐々にその制限が緩和。プレーオフでは1万人を超すファンが会場に駆けつけてホームチームを応援。

 6月中旬以降は1万6000人以上の観客を動員しており、各会場で1年半前まで当たり前だった光景に戻りつつある。

 7月11日(現地時間10日、日付は以下同)から5試合のエキシビジョンゲームに臨むアメリカ代表は、10日に会見を行ない、ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントは無観客で開催されることについてこう話していた。

「それを聞いて、俺は当然がっかりした。でも俺たちは試合(オリンピック)を1年間も延期していることを理解している。だからこれ以上、COVID(新型コロナ)のトラブルは起きてほしくはない」。

 デュラントは今回のアメリカ代表メンバーの中でも国際大会で最も豊富な経験があり、オリンピックは2012年(ロンドン大会)、16年(リオデジャネイロ大会)と2度出場しており、いずれもチームトップの平均得点を残して金メダルを獲得。

 約2週間後に迫ったオリンピックに向けて「世界中のファンが彼らの応援するチームや国をサポートしてくれる。(無観客になることで)ちょっと心を痛めてしまうことになるかもしれないけど、俺たちとしてはそれでも国を代表して大舞台でプレーできるのだから、光栄かつありがたいことに変わりはない」という言葉を残している。

 NBAのスター軍団を送り込むアメリカ代表だけでなく、スペイン代表やオーストラリア代表など、複数のNBA選手が代表チームの一員として参戦するだけに、バスケットボールにおける最高級の国際大会を会場で見届けることができないのはファンなら誰しも残念に思うはず。

 デュラント率いるアメリカ代表は優勝候補筆頭で、大会4連覇がかかっているだけに、大会が始まれば勝利を目指して一丸となって戦っていくだろう。だが「できれば俺たちのファン、それに世界中のファンが間近で観戦する経験ができるといいんだけどね」とデュラントも語っており、選手としても悔しい思いがあるのは間違いない。

 ただ、これから開幕までの短期間で緩和されることは考えにくく、史上初となる無観客のオリンピックとなる可能性は否定できない。選手たちが画面越しやSNSなどで応援する数多くのファンの思いを受け止めて、大会終了までコート上で激しい戦いをしてくれることを願いたい。

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