現在アメリカで有望株と呼ばれる高校4年生たちは、この時期にアメリカの大学か、海外のプロリーグと契約し、NBA入りの“準備期間”に入る。
現行ルールでは、高校卒業後、NBA入りするまでに1年間、カレッジなどでプレーする必要があるからだ。
そんな中、1月21日(現地時間20日)、スパータンバーグ・デイ高4年のザイオン・ウィリアムソンがデューク大に進学することを発表した。
Five-star recruit Zion Williamson commits to Duke! pic.twitter.com/iaVuK3a2oV
— SportsCenter (@SportsCenter) January 21, 2018
ウィリアムソンは198センチ約123キロとプロ顔負けの立派な体格を誇り、爆発的な身体能力も兼備したスーパースター候補生。現地メディアではレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)と比較されることもある注目株である。
さらに、デューク大には今年、R.J.バレット(モントヴェルディ・アカデミー高)とキャメロン・レディッシュ(ウェストタウン高)という、これまた将来の有望株が入学することが決まっている。つまり、今年のデューク大には、高校TOP3が入学するということ。
現地インターネットサイト『nbadraft.net』では、毎年“Mock Draft(疑似ドラフト)”と題し、将来のNBAドラフト予想を展開しているのだが、19年の“Mock Draft”ではバレットがトップ、レディッシュが2位、ウィリアムソンが4位となっている。
来年のドラフト上位指名3人が同じ大学に入るというのは、きわめて珍しいことなのだが、この3人はデューク大のシステムにフィットするという。デューク大の指揮官マイク・シャシェフスキー(以降コーチK)は16年までアメリカ代表のヘッドコーチを務め、08年の北京オリンピック、12年のロンドン・オリンピック、16年のリオデジャネイロ・オリンピックで金メダルへと導いた輝かしい実績を持つ。
現地メディア『SBNATION』によると、そのコーチKは08年以来、スモールボールという戦術を受け入れてきた。そのため、ウィリアムソンはコーチKのシステムにマッチするのではないかという。見事な跳躍力でインサイドを支配し、相手に脅威を与えることのできるリバウンダー兼ショットブロッカーだからだ。
それにウィリアムソンは、ボールを独占しなくとも十分活躍できる。スクリナーやカッターとして貢献でき、リバウンダーとしても有能、トランジションのフィニッシャーとしてもインパクトを残すことができる。
ウィリアムソンとチームメートとなるバレットとレディッシュもすばらしい選手だ。バレットはカナダ代表として出場した「FIBA U19 ワールドカップ」でMVPに輝いたポイントフォワード型の選手。アメリカ代表との準決勝では38得点の大暴れを見せたスコアラーでもある。レディッシュはボールを持たない状況ではスポットアップシューターとして高確率にリングを射抜くことができ、ボールを持てばプルアップジャンパーなどを駆使して得点を稼ぐことができる。
今後、この3選手が一緒にプレーすることで、中には評価を落とす選手がいるかもしれない。それでも、世界屈指のタレントたちがデューク大のユニホームを着用してコートを暴れまわる姿は、ぜひとも見てみたいものだ。