インターナショナルスクールとオンライン英語教育プログラムを運営するグローバルステップアカデミー(GSA)は5月22日、総合エンターテインメント事業を展開する株式会社アミューズと連携し、サマーキャンプ『グローバルステップアカデミー・サマースクール バスケットボール特別英語キャンプ supported by アミューズ』を開講することを発表した。
アミューズといえば、福山雅治やサザンオールスターズをはじめとするアーティストやタレントのマネジメント・コンテンツ制作をはじめ、近年では大迫傑や桐生祥秀といったアスリートとマネジメント契約を締結するなど、スポーツビジネス分野にも進出している。
そのアミューズとユニークな英語教育のプログラムを提供するGSAが開催する「バスケットボール特別英語キャンプ」について、GSA代表のモントゴメリー道緒氏にキャンプの狙い、そしてキャンプをとおして子どもたちに経験してもらいたいことについて聞いた。
取材=バスケットボールキング編集部
「世界にチャレンジするためのパスポートを手に入れる」キャンプ
――今回のキャンプ開催にあたり、GSAがアミューズと提携を結んだ経緯を聞かせてください。
モントゴメリー 我々はインターナショナルスクールの経験を活かしたオンラインでの英語教育のサービスを展開しているのですが、アミューズさんはスポーツビジネスに力を入れているなかで、子どもたちにとって将来のアセット(資産)として残してあげられるものは「教育」であると考えられているとのことでした。なかでも世界でも活躍できる力をつけるためのグローバル教育を重要視されているということで、我々GSAとの提携に至りました。
――GSAの立場から英語教育が重要だと思われる理由はなんでしょうか?
モントゴメリー これから世の中がますますグローバル化し、多様化が進む中で、将来子どもたちが世界にチャレンジしていくためのパスポートが英語であると考えています。パスポートというのは、英語は「語学力」だけではなく、あくまで可能性や選択肢を拡げるために必要なものであるということです。また、英語教育で重要なのは、語学力を高めるだけではなく、多様な文化や人種のなかでコミュニケーションをとったり、切磋琢磨したり協力しながら自分の夢や目標に進む力を育むことです。
――今回のキャンプは「英語×バスケットボール」ということですが、様々なスポーツがあるなかで、なぜバスケットボールなのでしょうか?
モントゴメリー 我々がバスケットボールにポテンシャルを感じたのは、3つの理由があります。ひとつは国内でBリーグをきっかけにバスケットボールが非常に盛り上がってきていること。もちろん渡邊雄太選手や八村塁選手のように、世界に飛び出す選手がでてきていることも大きいですね。ふたつめは、バスケットボールは学校の授業でも必ず取り入れられていますし、部活動などでも女性の競技者が非常に多いというところです。
――確かに女子のバスケ経験者は多いですよね。
モントゴメリー バスケットボールは男女ともに親しみやすいスポーツであるというところは、大変魅力的な部分ですね。そして3番目はバスケットボールがグローバルなスポーツであるということであることです。世界で4億5千万人以上の競技者がいるともいわれていますし、これはサッカーよりもプレイヤーが多いんですね。これだけのメジャースポーツとして世界中でプレーされているわけですから、我々が考える「世界にチャレンジするためのパスポートを手に入れる」という考えに合致しているというわけです。
――バスケットボールをきっかけとして、今後様々な取り組みに発展させたいということでしょうか?
モントゴメリー そうですね。将来的には他のスポーツ、サッカーはもちろんダンスだとか、アートでも良いかもしれません。来年にはオリンピックも開催されますし、グローバルコンテンツで世界に飛び出すようなチームスポーツということで、第1弾のプログラムとしてバスケットボールを選びました。
――今回のキャンプの狙い、意義について改めて教えてください。
モントゴメリー 我々がインターナショナルスクールを運営しているなかで保護者の方々の悩みとして多いのが、「お子さんに本格的な英語教育を受けさせてあげたいけど、日本の教育を犠牲にすることに抵抗がある」という点です。そのような状況で我々として違った形で英語教育を提供できればという考えでオンラインでの英語教育を提供しているのですが、今回のようなキャンプはそのような悩みを抱えた方々にも有効なものです。私自身も子どもの頃から夏休みはキャンプに行き、そこで色々なスポーツや、ジャズミュージックのキャンプに参加していました。1~2週間のキャンプでの体験をとおして、「僕はこれが向いているな」とか、知らない子どもたちとコミュニケーションを取って仲良くなったり、将来に役立つような経験を積むことができるんです。夏休みや冬休みの空いている時間を非常に有意義な経験ができるのではないかと考えています。
――国内で実施されるキャンプ(「国内バスケットボール特別英語キャンプ」)とカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)でのキャンプ(「海外バスケットボール特別英語キャンプ」)がありますが、2 種類のキャンプを設けられている理由はなぜでしょうか?
モントゴメリー 我々は「文武両道」が子どもたちの将来を切り開く一つの効果的な手段であると考えています。好きなことも勉学も一流の環境で取り組む経験をしてほしい。そんな想いで、アメリカでもトップ大学のひとつであり、バスケットボールの超名門校で現地の子どもたちと共に様々なことを経験し、吸収していただくために、UCLAという環境を選びました。ただし、UCLAでのプログラムに関しては、やはりある程度英語ができないと、他の子どもやコーチとコミュニケーションも取れないし、授業についていくこともできません。そこで英語のレベルを問わない国内のキャンプを実施して、自分の好きなバスケを英語でトレーニングするという体験をしてもらいたいなと思っています。国内でのキャンプもすべて英語での学習となりますので、そこで自信をつけてもらうことで、海外のキャンプに参加したり、将来グローバルな分野で学んだり、働いたりしたいというようなビジョンを描いてもらえるのではないかと思っています。
――キャンプの参加をきっかけに将来像を描けるようになってくるということですね。
モントゴメリー 今回のプログラムでは、子どもや保護者に対して単純にチャレンジの機会を設けるだけではなく、事前に準備をしてもらい、プログラムを通じて最大の効果を得ていただきたいと考えています。我々GSAがインターナショナルスクールとともにオンラインの英語スクールを運営しているノウハウを活かして、参加者にはオンラインスクールで事前に英語のレッスンを受けていただける機会を提供します。キャンプに参加する前に外国人の先生と話をすることで、英語に対する抵抗をなくすというか、少しでもハードルを下げることで、キャンプでより良い体験をしてもらいたいと思っています。
――キャンプをとおして子どもたちにぜひ経験してもらいたいということはありますか?
モントゴメリー 普段の生活では経験できないことを、いつもと違うコミュニティの仲間たちと一緒に学ぶことで、人間的な要素を広げて行く機会を得たり、好きなものを見つけて趣味につなげたりと、新しい自分に出会える体験をしてもらいたいですね。私自身もそうでしたが、そうした記憶や思い出がきっかけになって、例えば将来海外で仕事をしたいとか、自身の夢に向かって進むときに相当な後押しになると思います。また、チャレンジをしてうまくいかないこと、失敗することもあると思いますが、些細なことでもいいので成功体験を積み重ねてもらいたい。「あのとき僕はできたんだ」という経験があれば、バスケットボールや英語の勉強ではない場面でも、それが活きてくると思うんですね。将来、「あのとき僕はやり切ったんだ。だから違うこともできるんだ」と思えるたくましさを身につけて欲しいなと思います。