まさかの開幕連敗から始まり、そこから立て直して2連勝。続く5戦目となる前日10月7日の新潟アルビレックスBB戦ではリバウンド力と破壊的な攻撃力を見せ、今シーズン初の100点ゲームを記録した。“最後のNBL王者”としてBリーグ元年に臨む川崎ブレイブサンダースはこの日もホームで新潟と対戦。下馬評どおりの強さを見せ4連勝を飾った。
川崎は、午前中の雨が嘘のように晴れ間も見え始めたホームのとどろきアリーナに新潟を迎えた。前日の試合で26得点、11リバウンドの“ダブルダブル”(得点、リバウンド、アシスト、スティール、ブロックショットの5項目中2項目で2ケタを記録すること)の活躍を見せたニック ファジーカスが試合開始直後から厳しくマークされるも、ライアン スパングラーが攻守にわたり大活躍、第1クォーターだけで12得点を挙げて、序盤の攻防を川崎が制した。
第2クォーターでは、インサイドで新潟のダバンテ ガードナーが奮闘するも、川崎は辻直人、藤井祐眞らが鋭いカットインから、ディフェンスがゴール付近へ収縮したのを見て、キックアウト(フリーになった外側の味方にパスを出すこと)。正確無比なアウトサイドシュートで得点を重ね、追撃を許さない。
第3クォーターはサイズで上回る川崎が一気に点差を広げにかかり、厳しいプレッシャーから新潟のタフショットを誘発し、確実にリバウンドを奪取。エースのファジーカスも焦る新潟の隙をつき、次々に得点。反撃の糸口をつかませず、川崎の試合巧者ぶりが目立つ展開となった。
終盤、新潟の五十嵐圭、畠山俊樹のガードコンビに、闘志とスピード溢れるプレーで必死に食らいつかれたものの、川崎は最後までペースを崩さず、77-63で攻守に新潟を圧倒した。
終わってみれば、ファジーカスは26得点、18リバウンドで2試合連続、今季3度目の“ダブルダブル”を記録。第1クォーターで大活躍を見せたスパングラーとともに、勝利の立役者となった。川崎の北卓也ヘッドコーチは、新潟を63点に抑えた結果を受けて、「ディフェンス力の勝利。リバウンドも46対30と圧倒しており、高さを活かすことができた」とチームを称えた。
“最後のNBL王者”は、どこまで連勝を伸ばすことができるのか、10月15日に行われる第4節アウェイのサンロッカーズ渋谷戦も注目だ。