10月23日にB1リーグ第5節第2戦が行われ、新潟アルビレックスBBが横浜ビー・コルセアーズに96-78で快勝。初の同一カード2連勝を飾った。
22日に行われた第1戦では80-75と僅差での勝利となった。クリント チャップマンとダバンテ ガードナーの両外国籍選手は期待どおりの活躍ができず、リバウンド数でも横浜の55に対し新潟は34にとどまる。インサイドでの攻防で後手に回ったことが接戦の要因だったと言えるだろう。
迎えた第2戦、新潟の庄司和広ヘッドコーチが試合後に「昨夜の第1戦ではペイント(エリア)の得点が横浜の40に対し、うちは30と下回った。インサイドを絶対に制圧しようと話して試合に入った」と語り、ガードナーも「昨日より中でプレーしてくれという指示があった」と同調したとおり、インサイドに重点を置いてオフェンスを仕掛けた。その結果、第1クォーターだけで33得点を奪取。33-16と大量リードでゲームの主導権を握ることに成功した。
この試合で新潟がストロングポイントである、両外国籍選手のインサイド勝負で強さを発揮できたのは、中と外の巧みな使い分けにある。チャップマン、ガードナーはペイントエリアからの得点はもちろん、ミドルレンジからのフェイダウェイを何度も沈めた。そこに佐藤公威や五十嵐圭といった1、2番の選手の3ポイントやドライブ、キックアウトなどが加わり、インとアウトの出し入れで相手ディフェンスを翻弄。横浜の青木勇人HCも「もちろんインサイドの対策はしていたが、外からのシュートを入れられてしまった。(インサイドだけなら)ダブルチームやガードのヘルプも準備していたのだが……」と、新潟の的確なシュートセレクトと多彩な攻撃パターンを称えた。
後半、怒とうの追いあげを見せる横浜に一時6点差まで迫られるも、再びチャップマンとガードナーがそろって出場した第4クォーターに24得点を挙げて突き放した。終わってみれば今シーズン最多の96得点。前日に白星を挙げながら新たな課題を掲げ、見事に修正してきた新潟が連勝を収める結果となった。
新潟はこの日の勝利でBリーグ開幕以降初の3連勝。中地区での対戦は一巡し、5勝5敗の五分に戻した。上り調子の“日本初プロバスケットボールチーム”は、地元ファンにプレーオフ進出というプレゼントを届けることができるか。試合を重ねて進化を続ける新潟の今後に期待したい。
文=山口晋平