2017年1月15日、Bリーグ初となるオールスターゲーム「ALLSTAR GAME 2017」が開催される。「SNS連動」、「女子マネージャーの起用」、「ドラフト制」をキーワードに掲げたオールスターはどう展開されていくのか。大河正明チェアマンはSNSの反応に手応えを感じつつ、「これがチケットの売れ行きにそのままつながるかはわからない」と大舞台を前に気を引き締める。一方でオールスターを誰よりも楽しみにしているような、柔和な笑顔で試合展望を語るところは何とも大河チェアマンらしい。
インタビュー=安田勇斗
写真=兼子愼一郎
――「ALLSTAR GAME 2017」において、リーグとしてはどんな目標を掲げているのでしょうか?
大河 まずは入場者数。初めてのオールスターですし、アリーナを満員にできればと思っています。プレーの面では試合をとおしてのエンターテイメント性にも期待していますし、選手にはそれぞれ特徴を発揮してほしいですね。また、「SNS連動」を押しだしている中で、例えばTwitterの数値を見ると、ツイート自体を見た人の数では、国内有数のメジャースポーツのオールスターの時よりも多いという結果が出ているんです。まだ途中段階ですが、SNSをとおした広がりは評価できると思っています。ただし、アクションを起こしてくれる方は決して多くないので、そこは改善していかないといけません。また露出の拡大を図っていこうとしていく中で、今回はテレビのBS局で放送していただけるので、より多くの方々に見ていただき、Bリーグや選手たちを知っていただければと思っています。
――SNSの数値に関しては、想定以上、あるいは想定以下、どちらと捉えていますか?
大河 想定以上と見ています。SNS利用者に若い方々が多いとはいえ、テレビ放送が多いメジャースポーツより話題になったのは予想外でした。ただしこれがチケットの売れ行きにそのままつながるかはわからないので、満足してはいけないと思っています。
――そのSNSを駆使したファン投票では、一部のチームへの明らかな票の偏りが見られました。
大河 当然ですが、実力と人気が一致するとは限りません。今回、クラブが持つ人気や発信力がはっきり数字に出たことは良いことだと思っています。選ばれなかったチームへの刺激にもなりますから。上位の選手を発表しましたが、この票差だったり、各選手の票数だったりを見ていただいて、クラブとしてはもっと選手を売りだせる、もっと応援してもらえることがわかったのではないかと。
――オールスターはどの競技でもエンターテイメント性が高い傾向にあります。リーグとはしてはどんな試合を期待していますか?
大河 こういう展開になるだろう、と想像しているのは、試合の半ばぐらいまでは個人個人が華やかなプレーを見せてエンターテイメント性に溢れた展開になると思うんですよ。でも、実力の拮抗したチーム同士の対戦なので、第3、第4クォーターになると自然と勝負にこだわってプレーするんじゃないかと思いますね。
――ちなみにオールスター以降、リーグ主導で行う試合やイベントなどはあるのでしょうか?
大河 次はプレーオフで、そこまで特別なイベントはありません。あとはリーグ終了後にアウォーズを計画しています。リーグ後半戦はプレーオフの出場権争いやB1残留争い、B2の昇格争いなどもあって過熱していくので、そうした激しい戦いに注目していただければと思っています。またイベントではないですが、スタッツの部分では興味深いデータがたくさんあるので、メディアの皆さんにも取りあげていただけるような面白いデータを提供していき、選手個人にスポットライトが当たるようになればと考えています。
――最後にオールスターをご覧になる皆様へメッセージをお願いします。
大河 初めて同じチームでプレーしたり、初めてマッチアップしたり、過去に別のチームで一緒だったり、いろいろな経歴の選手が入り乱れて、ここでしか見られないプレーがたくさんあります。こうした点に注目しつつ、オールスターという舞台を楽しんでいただければと思います。