オールジャパン準々決勝4試合のうち、同じ顔合わせが実に3カードも今節に組まれている。栃木ブレックスと千葉ジェッツの対戦もその1つだ。
オールジャパンでクラブ史上初のタイトルを獲得し、オールスターでも富樫勇樹がMVPを獲得した千葉は、今最も脂の乗ったクラブ。単なる勢いだけでなく、相手のストロングポイントを抑えるディフェンスから速攻を繰りだすスタイルが確立されていることが、千葉の強さを生みだしている。富樫に加えてタイラー・ストーンもオフェンスの起点として機能しており、伊藤俊亮や阿部友和の数字に表れない部分での貢献度も大きくなっている。
その千葉にオールジャパン準々決勝で62-81と完敗を喫した栃木は、前回のウィークデーゲームでも敗れており、オールジャパンを含めた今季の対戦成績は2勝2敗の五分。まだ対戦が残っている同地区の相手に苦手意識を持たないためにも、ホームで負けるわけにはいかない。
ポテンシャルの高いオフェンスのみならず、ディフェンスも強固になった千葉の厚い壁を、栃木がどう打ち破るかがカギになる。古川孝敏はケガから復帰して1カ月が経ち、コンディション万全のはず。そろそろ爆発を期待していい頃だ。
文=吉川哲彦